僕の家は旧市街にあって繁華街へも歩いて行ける距離にある。ただ、道が狭くて車一台が通れるくらいだ。幸い敷地が広いので駐車スペースは十分ある。以前、両親はそこを月極駐車場として収入を得ていたこともあった。今では近所の高齢化で借りる人がいなくなっている。
紗恵に住所は知らせておいた。6時ごろに来ることになっている。午前中にスーパーへ買い物に出かけてお菓子、アイス、飲み物、お酒などを仕入れておいた。夕食はピザの宅配を頼もうと思っている。
1カ月前に約束してから、各部屋の掃除や不用品を整理しておいた。両親の遺品や家具も業者に頼んで廃棄してもらった。意外と費用は掛からなかった。母親は父親の遺品の整理をしなかったし僕がしようとしてもさせなかった。良い機会だと思い切って整理した。必要なものは残そうと思っていたが、そんなものはなかった。各部屋がすっきりした。
この家は父親が20年くらい前に建てたものだが、こんなに広い部屋だったのかと気づいた。それほど不用品にあふれていた。それから古くなっていたエアコンも新しいものに交換した。窓の障子を張り替えたら部屋がずいぶん明るくなった。
6時になって外に車の止まる音がした。見ると紗恵の軽自動車だった。美幸ちゃんと二人で降りてくる。玄関ドアを開けて招き入れる。
「お邪魔します。綺麗な広いお家ですね」
「二人では広すぎる家です。一息ついたら案内しましょう」
リビングへ案内する。リビングには2畳ほどの敷物の上に座卓を置いている。コーナーに大型テレビ、壁側に3人掛けのソファーを置いている。隣の部屋の隅に誠のおもちゃ入れがある。誠と美幸ちゃんはもう遊びなれた友達のようにおもちゃで遊び始めている。
お茶を紗恵と僕に、ジュースを誠と美幸ちゃんに用意する。二人はおもちゃに夢中だ。誠に部屋を案内してくるといってその場を離れた。
1階には表玄関を入ったところに8畳の和室があって僕の書斎になっている。机にはパソコンとプリンター、それに本棚を置いている。それからトイレ、ダイニングキッチン、リビングとそれに面しての中庭、お風呂、縁側のついた8畳の和室になっている。その8畳間を出たところに裏玄関がある。
奥の階段を上るとサンルームの付いた6畳間と8畳間と8畳の和室がある。真ん中の8畳の部屋に入るとすぐに紗恵を抱き締めてキスをした。あれから1カ月がたっていた。それから二人は気が済むまで抱き合ってキスを繰り返した。
「会いたかったけど、我慢できました」
「お互いの気持ちが分かっているので安心していられるからだと思う」
「そうですね。紘一さんとのことを思うと安らかな気持ちでいられました」
「ゆっくりしていってください」
「ええ、お家が広いとゆったりしますね」
「夕食は宅配のピザを頼もうと思っている。お酒のつまみにもなるし、誠も好きだから、美幸ちゃんはどうかな?」
「美幸も食べられますが、美幸の夕食になるものを少し作ってきました」
「ありがとう。せっかく来てもらっても紗恵さんみたいには作れないから」
リビングに戻ると子供たちは相変わらず仲良く遊んでいる。すぐにピザを注文した。ピザが届いたら夕飯にしよう。その前に奥の8畳の和室に布団を二組敷いた。それからお風呂にお湯を張っておいた。早く子供たちを寝かせて紗恵と愛し合いたい。
ピザが届いたので夕食を始める。まず子供たちに食べさせる。子供たちは食べ終わるとすぐにまた遊び始める。その間に二人でピザが冷めないうちにビールを飲みながら食べる。二人は無言で食べているが、僕はこのあとは紗恵をどう可愛がってやろうかと考えている。紗恵も考えていることは同じだと思う。目が合った。
子供たちに疲れが見えたところで、お風呂に僕が先に入って子供たちを招き入れる。一人ずつ洗って、僕が上がると紗恵が入る。子供たちはもう同じ布団に寝かせつけられている。紗恵が上がってくるころには二人は仲良く寝てしまっている。まるで僕と紗恵が抱き合って眠っているのと同じ感じだ。親子だからそうなるのかもしれない。
紗恵はこの前と同じ長めのTシャツを着ている。これが一番可愛がりやすいし、紗恵もよくそれが分かっている。子供の部屋のあかりは落としてある。二人が寝入っているのを確かめて、リビングと部屋の間のガラス戸を閉めてソファーで愛し合う。ようやく待ち遠しかった二人だけの時間になった。
この前分かったことだけど、ソファーだとベッドとは違った体位が取りやすい。紗恵は始め恥ずかしがっていたが、それが快感をより得やすいことが分かってきている。刺激的な愛し方に紗恵はもう何度も昇り詰めている。二人が疲れ果てて眠りに落ちてゆくまでそれは続いた。
気が付くと毛布が掛けられていた。この前は肌寒くなって目が覚めたので、紗恵が前もって用意してくれていたのだと分かった。紗恵はソファーから落ちないように僕に抱きついている。やはりこれじゃあゆっくり休めないので布団に移ることにした。
紗恵を揺り起こして、半分寝ているままで布団に移した。僕は抱きつかれている腕を解いて、また紗恵を愛し始める。紗恵もそれに気づいて応えてくれる。布団の中で眠りに落ちるまでまた静かに愛し合う。
◆ ◆ ◆
朝、紗恵が布団から出て行こうとする気配で目が覚めた。出て行こうとする紗恵を抱き締めて布団の中に留めた。まだ、薄暗いのでまた愛し始める。紗恵もその気になって抱きついてくる。しばらくするとその気配で子供たちが目を覚ました。ここまでだった。
紗恵はすぐに身づくろいをして朝食の支度をしてくれるという。僕は二人がしっかり目覚めるまで待っている。それから美咲ちゃんの歯磨きと洗顔を手伝う。誠は自分でできるようになっているから見ているだけで良い。
朝食をとりながら今日の予定を相談する。それで昼頃までここにいて、昼はファミレスで食事をしようということになった。
僕の家は広いので子供たちが遊ぶにはもってこいだ。美幸ちゃんは広い家が珍しいのか、誠と一緒に一階と二階の部屋めぐりをして喜んでいる。僕と紗恵はリビングでコーヒーを飲んでいる。
「次に会うのはいつにしようか?」
「2週間後に二人で宿に行ってみようか?」
「それが良いです。久しぶりで二人きりになりたい」
予約しようと宿に電話した。オーナーが電話に出て、終活の一環で来月いっぱいで宿を閉めることにしたという。それで今月の最終水曜日に2部屋予約させてもらった。これが最後になるのでオーナー夫妻に子供たちを会わせたいから連れて行くことにした。
紗恵に住所は知らせておいた。6時ごろに来ることになっている。午前中にスーパーへ買い物に出かけてお菓子、アイス、飲み物、お酒などを仕入れておいた。夕食はピザの宅配を頼もうと思っている。
1カ月前に約束してから、各部屋の掃除や不用品を整理しておいた。両親の遺品や家具も業者に頼んで廃棄してもらった。意外と費用は掛からなかった。母親は父親の遺品の整理をしなかったし僕がしようとしてもさせなかった。良い機会だと思い切って整理した。必要なものは残そうと思っていたが、そんなものはなかった。各部屋がすっきりした。
この家は父親が20年くらい前に建てたものだが、こんなに広い部屋だったのかと気づいた。それほど不用品にあふれていた。それから古くなっていたエアコンも新しいものに交換した。窓の障子を張り替えたら部屋がずいぶん明るくなった。
6時になって外に車の止まる音がした。見ると紗恵の軽自動車だった。美幸ちゃんと二人で降りてくる。玄関ドアを開けて招き入れる。
「お邪魔します。綺麗な広いお家ですね」
「二人では広すぎる家です。一息ついたら案内しましょう」
リビングへ案内する。リビングには2畳ほどの敷物の上に座卓を置いている。コーナーに大型テレビ、壁側に3人掛けのソファーを置いている。隣の部屋の隅に誠のおもちゃ入れがある。誠と美幸ちゃんはもう遊びなれた友達のようにおもちゃで遊び始めている。
お茶を紗恵と僕に、ジュースを誠と美幸ちゃんに用意する。二人はおもちゃに夢中だ。誠に部屋を案内してくるといってその場を離れた。
1階には表玄関を入ったところに8畳の和室があって僕の書斎になっている。机にはパソコンとプリンター、それに本棚を置いている。それからトイレ、ダイニングキッチン、リビングとそれに面しての中庭、お風呂、縁側のついた8畳の和室になっている。その8畳間を出たところに裏玄関がある。
奥の階段を上るとサンルームの付いた6畳間と8畳間と8畳の和室がある。真ん中の8畳の部屋に入るとすぐに紗恵を抱き締めてキスをした。あれから1カ月がたっていた。それから二人は気が済むまで抱き合ってキスを繰り返した。
「会いたかったけど、我慢できました」
「お互いの気持ちが分かっているので安心していられるからだと思う」
「そうですね。紘一さんとのことを思うと安らかな気持ちでいられました」
「ゆっくりしていってください」
「ええ、お家が広いとゆったりしますね」
「夕食は宅配のピザを頼もうと思っている。お酒のつまみにもなるし、誠も好きだから、美幸ちゃんはどうかな?」
「美幸も食べられますが、美幸の夕食になるものを少し作ってきました」
「ありがとう。せっかく来てもらっても紗恵さんみたいには作れないから」
リビングに戻ると子供たちは相変わらず仲良く遊んでいる。すぐにピザを注文した。ピザが届いたら夕飯にしよう。その前に奥の8畳の和室に布団を二組敷いた。それからお風呂にお湯を張っておいた。早く子供たちを寝かせて紗恵と愛し合いたい。
ピザが届いたので夕食を始める。まず子供たちに食べさせる。子供たちは食べ終わるとすぐにまた遊び始める。その間に二人でピザが冷めないうちにビールを飲みながら食べる。二人は無言で食べているが、僕はこのあとは紗恵をどう可愛がってやろうかと考えている。紗恵も考えていることは同じだと思う。目が合った。
子供たちに疲れが見えたところで、お風呂に僕が先に入って子供たちを招き入れる。一人ずつ洗って、僕が上がると紗恵が入る。子供たちはもう同じ布団に寝かせつけられている。紗恵が上がってくるころには二人は仲良く寝てしまっている。まるで僕と紗恵が抱き合って眠っているのと同じ感じだ。親子だからそうなるのかもしれない。
紗恵はこの前と同じ長めのTシャツを着ている。これが一番可愛がりやすいし、紗恵もよくそれが分かっている。子供の部屋のあかりは落としてある。二人が寝入っているのを確かめて、リビングと部屋の間のガラス戸を閉めてソファーで愛し合う。ようやく待ち遠しかった二人だけの時間になった。
この前分かったことだけど、ソファーだとベッドとは違った体位が取りやすい。紗恵は始め恥ずかしがっていたが、それが快感をより得やすいことが分かってきている。刺激的な愛し方に紗恵はもう何度も昇り詰めている。二人が疲れ果てて眠りに落ちてゆくまでそれは続いた。
気が付くと毛布が掛けられていた。この前は肌寒くなって目が覚めたので、紗恵が前もって用意してくれていたのだと分かった。紗恵はソファーから落ちないように僕に抱きついている。やはりこれじゃあゆっくり休めないので布団に移ることにした。
紗恵を揺り起こして、半分寝ているままで布団に移した。僕は抱きつかれている腕を解いて、また紗恵を愛し始める。紗恵もそれに気づいて応えてくれる。布団の中で眠りに落ちるまでまた静かに愛し合う。
◆ ◆ ◆
朝、紗恵が布団から出て行こうとする気配で目が覚めた。出て行こうとする紗恵を抱き締めて布団の中に留めた。まだ、薄暗いのでまた愛し始める。紗恵もその気になって抱きついてくる。しばらくするとその気配で子供たちが目を覚ました。ここまでだった。
紗恵はすぐに身づくろいをして朝食の支度をしてくれるという。僕は二人がしっかり目覚めるまで待っている。それから美咲ちゃんの歯磨きと洗顔を手伝う。誠は自分でできるようになっているから見ているだけで良い。
朝食をとりながら今日の予定を相談する。それで昼頃までここにいて、昼はファミレスで食事をしようということになった。
僕の家は広いので子供たちが遊ぶにはもってこいだ。美幸ちゃんは広い家が珍しいのか、誠と一緒に一階と二階の部屋めぐりをして喜んでいる。僕と紗恵はリビングでコーヒーを飲んでいる。
「次に会うのはいつにしようか?」
「2週間後に二人で宿に行ってみようか?」
「それが良いです。久しぶりで二人きりになりたい」
予約しようと宿に電話した。オーナーが電話に出て、終活の一環で来月いっぱいで宿を閉めることにしたという。それで今月の最終水曜日に2部屋予約させてもらった。これが最後になるのでオーナー夫妻に子供たちを会わせたいから連れて行くことにした。