「あらら。なんだか今日はお疲れ?」

「よぅし、お姉さんが耳かきしてあげよう!」

「いいからほらほら、ここに寝転がって?」

//SE 転がる衣擦れの音

「ふふ、膝枕だぁ」

「はぁい、じゃぁ右耳からいくよぉ」

「うわぁ……結構溜まってるねぇ」

//SE ごそごそ 耳かきの音

「わ……おっきぃ。ダメだよぉ、放っておいちゃ。定期的に綺麗にしないと」

「ふぅっ」//耳に息を吹きかける

「はい、右耳おしまい! じゃぁ次左耳ね」

「ん? なんで起きるの? そのままこっち転がればいいじゃん」

「あ……顔がお腹に向くのが恥ずかしいの? だぁいじょうぶ! お姉ちゃん鍛えてるから、お腹ぶよぶよじゃありません!」

「え……ちょ、なんで黙るの? うそ、大丈夫だよね? 私、ふ、太ってないよ……ね?」

「…………や、やっぱり、あっち向いて」//照れたように

//SE 向きを変える衣擦れの音

「うう……明日からご飯控えめにしようかな……」

「え? 太って、ない? ほんと? ほ、ほんとにほんと?」

「はぁ~……良かったぁ。君に太ってるって思われたら、ショックで立ち直れないところだったぁ」

「よし、じゃぁこっちも……ふぅっ」//耳に息を吹きかける

「はい、おしまい! 綺麗になりました」

「どう? 少しは癒された?」

「えぇ~……耳かきじゃ癒されないって……贅沢ぅ」

「んー……あ、そうだ! じゃぁマッサージ! マッサージしてあげる! ね、ベッドに転がって?」

「んしょっ……と」//主人公にまたがる

「いくよぉ……ん~!」//力を込めてツボを押す

「どう? 気持ちいい?」

「力が弱い……って、これでも全力なんだけどぉ!」

「よし、じゃぁもっと体重をかけて……ん~!」//力を込めてツボを押す

「あ、このくらいならちょうどいい? 良かった! よし、それじゃぁ……ん~! んぅ~!」//力を込めてツボを押す

「はぁ……はぁ……これ、結構、疲れる……」

「ちょっと休憩~」

//SE ふにゅ、というような柔らかい音
主人公の上にヒロインが圧し掛かる。

「ん? 乗るなって? だぁって、疲れちゃったんだもん!」

「さっき太ってないって言ったじゃん。重くないでしょ?」

「お、も、く、ないよね?」//有無を言わさぬ感じで

「ふっふ~、だよね! 羽のように軽いもんねぇ?」

「ん~、君の上、あったかくて気持ちいいなぁ。このまま寝ちゃいそぉ」

//SE どさ、と落ちる音
主人公が転がって上に乗っていたヒロインを落とす。

「ひゃぁ!? ちょっと、落とすことないじゃん!」

「わかったわかった、ちゃんと部屋で寝るから! ちぇー」

「その内、一緒に寝てやるんだから」//ぼそっと

「それじゃぁ、おやすみ!」