拭っても拭っても止まらないのか、ふゆ樹が顔を隠すようにして俯く。
「……お願いなーちゃん、僕のこと、嫌いにならないで」
小さく呟かれた言葉に、ななの口からはまた呆れたようなため息が零れ落ちた。
それをどう勘違いしたのか、ふゆ樹の肩がビクッと揺れる。
「何年一緒にいると思ってるの。これくらいじゃ嫌いになったりしない。それに……この前のことは、私が悪かったから」
ちゃんと謝らなければと頭ではわかっているのに、口を開くと素直になれなくて、最後の言葉は消え入るように小さくなる。
「そばにいるのが当たり前過ぎて今まで気づかなかったけど……私も多分、立河くんのこと好きだから……」
段々と顔に熱が集まってきて、赤くなっていくのがわかる。
恥ずかしさが限界に達してななが顔を背けようとした瞬間、反対に顔を上げたふゆ樹の頬が嬉しそうに持ち上がるのが見えた。
「これからもずっとそばにいてね、なーちゃん!」
「……お願いなーちゃん、僕のこと、嫌いにならないで」
小さく呟かれた言葉に、ななの口からはまた呆れたようなため息が零れ落ちた。
それをどう勘違いしたのか、ふゆ樹の肩がビクッと揺れる。
「何年一緒にいると思ってるの。これくらいじゃ嫌いになったりしない。それに……この前のことは、私が悪かったから」
ちゃんと謝らなければと頭ではわかっているのに、口を開くと素直になれなくて、最後の言葉は消え入るように小さくなる。
「そばにいるのが当たり前過ぎて今まで気づかなかったけど……私も多分、立河くんのこと好きだから……」
段々と顔に熱が集まってきて、赤くなっていくのがわかる。
恥ずかしさが限界に達してななが顔を背けようとした瞬間、反対に顔を上げたふゆ樹の頬が嬉しそうに持ち上がるのが見えた。
「これからもずっとそばにいてね、なーちゃん!」