胸の下まであったボサボサの伸びっぱなしの髪をバッサリと鎖骨あたりまで切ってもらった。

引きこもってからは髪なんて切らなくてもいっしょと思っていたけど、量も減らしたらずいぶんと見違えた。


見た目が変わったら、なんだか鏡に映る自分の顔も明るくなったように思える。


お母さんにお願いしていっしょに買い物にも付き合ってもらって、新しい服も買った。


さっちんと出会ったことをきっかけに、わたしは前よりもさらに外へ出られるようになってきた。


「みのりちゃん髪切ったんだ〜！似合ってる！その服もかわい〜！」


数日後に会ったさっちんにベタベタに褒められて、うれしいような恥ずかしいような。


さっちんの笑顔は、いつだって太陽みたいにまぶしい。

わたしはこの笑顔に励まされ、少しずつだけど一歩、また一歩と前に踏み出すことができている。