「もう大丈夫か?」
颯が、心配そうに私の顔を覗き込む。


「うん、迷惑かけてごめん。
 いいよ、授業行って。」
今の精一杯の笑顔で言ったけど彼は動こうとすらしなかった。







「涼華。
 一つだけ、大切なことを教えてあげる。」






いつも以上に優しい声で彼が言う。







手元のボタンにかけた手を、何故が吸い込まれるように見つめてしまった。















「この世界は、俺だけのもので、
 涼華だけのものなんだ。」

















とびきりの笑顔と















傷だらけの腕が、















あまりにもアンバランスで、















私は言葉を失った。