早くに着いてしまったキャンパスで時間を潰す。学年としては3年に上がったが、ワンキャンパスの大学なおかげでキャンパスの変更もなく新学期と言われてもピンとこない。なれた場所をぶらぶらと時間を潰すために歩いていると後ろから声がする。
「おーい!裕貴ー!!」
友人の颯太が手を振っているのが見える。こちらへ近ずいてきた颯太が改めて声をかけてくる。
「おっはよー!」
「おう、おはよ」
いつものようにハイテンションな颯太に若干押されつつ挨拶を返す。颯太とは大学に入って最初の講義で席が近く、その後も関わりが多かった事もあって自然と連むようになっていた。
ハイテンションすぎて今日のように夢見が悪かったりすると少しキツい事もあるが基本真面目な性格の颯太は一緒にいて何かと張り合いが出る相手だ。
「今日の二限裕貴も取ってる?」
「あー、藤井先生のやつ?取ってるよー」
そんなしょうもない会話をしつつちょうどいい時間になってきたため教室へと向かう。
「お、颯太に裕貴じゃん、はよ」
イツメン3人がこちらに気づき話しかける。
「おはよ」
並びで先に座っていた3人の後ろの席に颯太と並びで座る。前の方で展開されている会話に上手く入る事も出来ず適当な相槌を打つ。どうせくだらない事を話しているだけだろう。いつものようにと過ごしながらも頭の中では未だ今朝の夢の余韻が抜けきらずに頬の熱の感覚が、強い悔しさと後悔が脳にこびりついている。
しばらくして始まった授業は一体いつ使うのかとつい思ってしまうようなもので、眠気を噛み殺しながら聞き流す。あの時、もっと早く逃げ始めてれば。もっと別の方向に、こうすれば躱せたかも、そもそもバレなければ…
やり直す事なんて出来やしないとわかっているのにそんなタラレバに思考は沈んでいく自分に嫌気がさす。
元々特別しやすい訳などないけれども、この夢を見た日はいつも以上に息がしずらく、心の奥底にある罪の意識が事ある毎に自分を刺激してくる。忘れた事なんてないのに、なんて誰にか分からない言い訳を浮かべつつ、これ以上深くに沈むと戻れなくなりそうで必死に意識を授業に向ける。普段はつまらないし面倒なものだが今だけはやるべき事がある事実に感謝した。
「おーい!裕貴ー!!」
友人の颯太が手を振っているのが見える。こちらへ近ずいてきた颯太が改めて声をかけてくる。
「おっはよー!」
「おう、おはよ」
いつものようにハイテンションな颯太に若干押されつつ挨拶を返す。颯太とは大学に入って最初の講義で席が近く、その後も関わりが多かった事もあって自然と連むようになっていた。
ハイテンションすぎて今日のように夢見が悪かったりすると少しキツい事もあるが基本真面目な性格の颯太は一緒にいて何かと張り合いが出る相手だ。
「今日の二限裕貴も取ってる?」
「あー、藤井先生のやつ?取ってるよー」
そんなしょうもない会話をしつつちょうどいい時間になってきたため教室へと向かう。
「お、颯太に裕貴じゃん、はよ」
イツメン3人がこちらに気づき話しかける。
「おはよ」
並びで先に座っていた3人の後ろの席に颯太と並びで座る。前の方で展開されている会話に上手く入る事も出来ず適当な相槌を打つ。どうせくだらない事を話しているだけだろう。いつものようにと過ごしながらも頭の中では未だ今朝の夢の余韻が抜けきらずに頬の熱の感覚が、強い悔しさと後悔が脳にこびりついている。
しばらくして始まった授業は一体いつ使うのかとつい思ってしまうようなもので、眠気を噛み殺しながら聞き流す。あの時、もっと早く逃げ始めてれば。もっと別の方向に、こうすれば躱せたかも、そもそもバレなければ…
やり直す事なんて出来やしないとわかっているのにそんなタラレバに思考は沈んでいく自分に嫌気がさす。
元々特別しやすい訳などないけれども、この夢を見た日はいつも以上に息がしずらく、心の奥底にある罪の意識が事ある毎に自分を刺激してくる。忘れた事なんてないのに、なんて誰にか分からない言い訳を浮かべつつ、これ以上深くに沈むと戻れなくなりそうで必死に意識を授業に向ける。普段はつまらないし面倒なものだが今だけはやるべき事がある事実に感謝した。