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〇車内(昼)

設置されている車のテレビを見るエマとセンタ

テレビに映るアナウンサーと被害者たち
ベッドで横になっている女性と隣に座る男性、涙を流している

アナウンサー「お二人は昨日の夜、被害に遭われました! 犯人に呼びかけます!」

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男性「お願いします! 私たちは何でもします! ですから、どうか解毒剤を!」

女性「せめて、お腹の中の赤ちゃんだけは助けたいんです! お願いします!」

悲痛な表情の被害者たち

エマ「許せないっ!」

センタ「許せませんね」

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〇研究所 室内(昼)

研究員と話しているエマとセンタ

研究員「先ほど、解析の結果が出たところです」

エマ「どうだったんですか?」

研究員「まったく新しいタイプの毒で、生成方法も不明です」
未知の毒のイメージ

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研究員「なので、すぐに解毒剤をつくることも困難です」

センタ「そんな・・・」

エマ「人工的につくられた毒なんですか?」

研究員「はい。生成方法が解析できない毒をつくるのは非常に難しいことなんですがね」

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エマ「そのレベルの毒を一個人で生成できる人物に心当たりはありますか?」

研究員「え・・・」

エマ「解毒剤をつくれないか頼みに行くので」

研究員「ゴリバー・マトリックさんなら個人でもつくれると思います」
研究員「毒に関しては天才的な研究者なので」

エマ「そうですか」

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〇車内(昼)

運転席にエマが座り、助手席にセンタが座っている

センタ「これから、どこに行くんですか?」

エマ「警察署よ。警察のデータからゴリバーの住所と勤務地を調べる」

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〇警察署 刑事室 (昼)

パソコンでゴリバーのデータを見ているエマとセンタ

同僚の刑事たちが話している
刑事A「現行犯で逮捕するのが難しくなるだろう」

刑事B「事件の影響で昨日から妊婦が人ごみの中に行くのを控えるようになったからな」

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刑事C「証拠もない。犯人を特定できたとしても毒を処分されてれば・・・」

刑事B「罪に問うのは難しいだろうな」

諜報員が急いで室内に入ってくる

諜報員「報告です! さきほど、妊婦が誘拐される事件が起きました!」

エマ・センタ「!?」

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部長「何だと!?」

諜報員「誘拐された妊婦の夫に対して、誘拐犯と思われる者から映像が送られています」

部長「すぐにその映像をスクリーンに映してくれ!」

画面に映像が映し出される

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拘束されて口をガムテープで塞がれたシリア・ライアン(25)が映る
『タイムリミットは18時』というテロップが流れている

刑事A「18時になったら殺すということか」

部長「発信元は割り出せないのか!?」

諜報員「いくつもサーバーを経由していて、とても18時までには特定できません!」

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刑事C「おそらく発信元も偽造されていて、犯人を追跡できない可能性が高い」

刑事B「妊婦連続殺害事件の犯人と同一犯だな」

刑事A「ああ、報道されていない犯行声明と同じ文が映像にある」

『地獄のような世界に命を生み出す愚者たちに罰を!』という文が動画に映っている

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刑事B「解毒剤を渡す気はないらしい。中継で訴えていた被害者たちには絶望的な報せだ」

映像の中で泣いているシリア

エマ「クズがっ!」

センタ「ちくしょうっ」

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〇車内(昼)

車に乗り込むエマとセンタ

センタ「これからどこに?」

エマ「ゴリバーがいる施設よ」

センタ「解毒剤の依頼ですか」

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エマ「今回の一連の事件は、おそらく単独犯によるものよ」

センタ「え?」

エマ「高度な技術を扱う研究施設でつくられた毒なら即座に毒の成分などが登録されるわ」
エマ「今回は未知の毒だから、研究施設でつくられた毒ではないということ」

テレビをつけるエマ

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エマ「それに妊婦のみを狙う動機・・・組織的な犯行とも思えない」
エマ「個人で未知の毒をつくれる者が怪しいわ」

センタ「・・・」

エマ「ゴリバーが犯人である可能性は高い」

センタ「でも、未知の毒をつくれる頭脳をもってるから犯人だなんて・・・」

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エマ「ええ、だから犯人であることを確かめる必要がある」

チラッとセンタを見るエマ

エマ「そのためにセンタにはやってもらいたいことがあるの」

センタ「・・・」

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エマ「誘拐された妊婦に変身してゴリバーの視界に入って」
妊婦の姿に変身するセンタのイメージ

センタ「・・・」

エマ「それで、あとは裏道に入る」

センタ「ゴリバーが裏道までついてきたら・・・」

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エマ「犯人である可能性は濃厚よ。まだ妊婦誘拐事件が報道されてないからね」

センタ「なるほど」

エマ「毒をつくった張本人なら解毒剤を持っているかもしれない」

センタ「!」

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エマ「ゴリバーが犯人なら、毒薬を投与された妊婦や誘拐された妊婦を救える!」

センタ「急ぎましょう!」

毒薬を投与された被害者が死亡したというニュースがテレビに流れる

エマ・センタ「!」

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アナウンサー「中継での被害者たちの呼びかけに犯人は応じず、残念な結果となりました」

センタ「くそっ!」

ハンドルを拳で強く叩くエマ

エマ「絶対に許さないっ!」
怒りの表情を浮かべるエマ

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〇研究施設近くの道(夕方)

歩いているゴリバー・マトリック(36)

シリアの姿に変身したセンタ、前方から歩いてきてゴリバーと目を合わす

ゴリバー「!?」
驚きの表情を浮かべるゴリバー

慌てた様子を演じて逃げるシリアの姿に変身しているセンタ

ゴリバー「っ・・・」
センタのあとを走って追うゴリバー

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〇裏道(夕方)

ゴリバー、センタを追って行き止まりにたどり着く

変身を解除したセンタ、行き止まりの壁を背に立っている

センタの姿を見るゴリバー
ゴリバー「!?」

エマ「ゴリバー・マトリックね?」

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ゴリバー、振り返る

エマを見るゴリバー
ゴリバー「・・・あんたは?」

エマ「警察よ」

エマ、拳銃を取り出して銃口をゴリバーに向ける

ゴリバー「!!」

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エマ「誘拐した妊婦を監禁している場所を教えなさい」

ゴリバー「どういうことだ!? 僕は誘拐なんてしてない!」

エマ「じゃあ、なんで誘拐された女性に似た人のあとをつけてきたのかしら?」

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ゴリバー「元カノに似てたから、つい気になって追ってきただけだ」

行き止まりの壁まで後退するゴリバー

センタはエマとゴリバーの斜め横の位置に移動する

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エマ、発砲する

ゴリバー「っ!?」

ゴリバーの頭部の斜め後ろの壁に弾痕ができている

エマ「次に嘘をつけば当てる」
怒りに満ちた表情で睨むエマ

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ゴリバー「・・・あんた、正気か?」

センタ「ルーナさんっ!」

エマ「時間がないのよ! あとタイムリミットまで1時間もない!」

センタ「・・・」

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ゴリバー「だいたい、毒物の権威である僕がそんな事件を起こすと思うのか!?」

エマ「毒薬や解毒剤の生成で世界に貢献してるおまえを世間は疑わないかもね」

ゴリバー「あたりまえだろ! あんたは無実の人間に銃を向けてるんだぞ!?」

エマ「誘拐した妊婦がいる場所はどこ?」

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ゴリバー「・・・おい、あんた・・・話を聞いてんのか?」

エマ「質問に答えなさい」

ゴリバー「だから、僕は犯人じゃない!」

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発砲するエマ

ゴリバー「ぎゃああっ」

弾丸が貫通した左腕をおさえるゴリバー

センタ「ルーナさんっ!」
焦った表情でエマに駆け寄ろうとするセンタ

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エマ、センタに銃口を向ける

センタ「!?」

立ち止まるセンタ

エマ「口を閉じて、じっとしてて」

ごくりとつばを飲み込むセンタ

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エマ、銃口をゴリバーに向ける

ゴリバー、左腕をおさえて呻いている

エマ「ハチの巣になりたくなければ監禁場所を言いなさい」