沼地の特別情報が売り出されてから一か月が経過した。
そして、遂にその時が来た。
「ソラくん。私の、経験値も、どうぞ」
イロラ姉さんが可愛らしく両手を前に出した。
手を触れて、イロラ姉さんを『同職転職』させて、レベル1に戻す。
そして――――――
- 職能『転職士』のレベルが5に上がりました。-
- 新たにスキル『経験値アップ③』を獲得しました。-
- 新たにスキル『スペシャリスト』を獲得しました。-
『経験値アップ③』
転職させた相手の獲得経験値を十倍にする。
『スペシャリスト』
スキル『下級職能転職』が『中級職能転職』にランクアップする。
スキル『キャリア』にも適応する。
「れ、レベルが上がった!!!」
「「「おおおー!!」」」
メンバーから歓声が上がった。
最後にレベルを上げてくれたイロラ姉さんもとても喜んでくれた。
遠くから少しだけ寂しそうな表情のフィリアが見えたけど、これも間違いなくフィリアのおかげでもあるのだ。
「フィリア、カール、皆さん。本当にありがとうございました!!」
「おめでとう!! ソラ、新しいスキルはどんな感じのが貰えたんだ!?」
みんながワクワクしていて、一番近くにいたカールが嬉しそうに聞いて来た。
「あはは、おかげで、ものすごいスキルが二つ手に入ったよ!」
「おお! それは凄く楽しみだな!」
「ああ、まずは今までの経験値アップスキルが遂にもう一つ上がったよ!」
「「「おおおー!!」」」
今回手に入った『経験値アップ③』は経験値獲得率が十倍になるスキル。
今まで五倍だったので、そこから更に倍増しだ。
「元々五倍だったのが、これからは十倍になるみたい!」
「「「おおおー!!!」」」
フィリアも少しずつ笑顔になっていった。
「そして、二つ目は転職に関するスキルだったよ。――――フィリア」
「ん?」
「フィリアがずっと言っていた事が、本当に現実……なっ……て…………」
二つ目のスキルとフィリアの事を思ったら、何故か涙が出て来た。
「ソラ!?」
驚いたフィリアが俺を抱きしめてくれる。
カールやアムダ姉さん達がニヤニヤしているのが視界に入る。
「えっと…………いつか必ず、凄い転職が出来ると、フィリアが信じ続けてくれたから、レベル5になって、初めて、俺の転職にも大きな光が見えたよ」
「えっ!? ――――――まさか!?」
フィリアだけでなく、メンバー全員が驚いた顔になった。
「ああ、遂に、転職が下級だけでなく、中級職能まで転職出来るようになったよ」
俺の言葉に、今日一番の歓声があがった。
◇
「中級職能で選べるのは――――全部で十の職能を選択出来るようになったよ!」
「「「「十!?」」」」
実は基本下級職能って五種類しか無かったのだが、基本中級職能はその倍の十種類あった。
そして、メンバーに十種類の職能と、各職能の特性を説明した。
①回復士
今回中級職能で最も凄い職能の一つ。
名前の通り、回復魔法が使える職能だが、この上の聖職者や、同じ中級職能の特殊職能『神官』には大きく劣る。それでも、回復魔法が使える職能は非常に重要で、いつでも職能が変えられる俺にとっては一番有能な職能かも知れない。
②魔法使い
基本中級職能の中の最強職能と言っても過言ではないだろう。
カールが持っている職能だ。
全属性魔法が使えるのだが、その人によって得意な魔法があったりするので、カールのように氷魔法が得意な人は氷系統魔法が使いやすくなるという。そればかりは人それぞれなので、俺を含め、みんなの使いやすい属性を確認しておかなくちゃいけなさそうだ。
③召喚士
非常に難しい職能だ。
魔物の中で『魔石』を落とす魔物がいて、その『魔石』を使い、自分の使い魔を召喚する職能で、召喚士はレベルが10になった場合、上級職能にも匹敵すると言われているけど、召喚士のレベルを上げる方法は非常に難しいらしく、転職士ほどじゃないが、ハズレ職能と言われている。
④弓士
基本下級職能『狩人』の上位職。
狩人は弓というより、フィルディングに特化した職能だが、弓士は弓に特化した職能で、弓用スキルでより強力な弓攻撃が可能となる。
⑤騎士
基本下級職能『剣士』の上位職。
騎士は剣士の上級職ではあるが、どちらかといえば、マルチ的な職能である。剣だけでなく、槍や斧、弓、盾などの適正もある。
⑥武道家
基本下級職能『武闘家』の上位職。
こちらは完全な上位職で、純粋に強くなる。
⑦ローグ
基本下級職能『盗賊』の上位職。
こちらも完全な上位職で、盗賊よりも戦闘能力が底上げされる。
⑧闘士
基本下級職能『戦士』の上位職。
こちらも完全な上位職で、スキルはほとんど変わりなく、ステータスが戦士よりも遥かに高いのが特徴だ。
⑨付与術師
後衛特化職能で、味方に能力上昇魔法を掛けてあげたり、レベルが上がると味方の武器に属性付与が出来るようになるのだが、最も使える属性付与を使えるようになるまでが長いので、基本的にお荷物扱いにされる職能だ。
⑩盾士
中級職能で最もハズレ職能と言われている盾士。
攻撃スキルは一つもなく、盾しか使えない為、一人では狩りもままならない為、最もハズレと言われているのだ。
全ての説明を終えるとアムダ姉さんから、
「うん! 全然分からない! ソラくんに言われた職能で頑張るね!」
と言われた。
一通り全ての職能をメンバー全員で試して貰う事となった。
そして、遂にその時が来た。
「ソラくん。私の、経験値も、どうぞ」
イロラ姉さんが可愛らしく両手を前に出した。
手を触れて、イロラ姉さんを『同職転職』させて、レベル1に戻す。
そして――――――
- 職能『転職士』のレベルが5に上がりました。-
- 新たにスキル『経験値アップ③』を獲得しました。-
- 新たにスキル『スペシャリスト』を獲得しました。-
『経験値アップ③』
転職させた相手の獲得経験値を十倍にする。
『スペシャリスト』
スキル『下級職能転職』が『中級職能転職』にランクアップする。
スキル『キャリア』にも適応する。
「れ、レベルが上がった!!!」
「「「おおおー!!」」」
メンバーから歓声が上がった。
最後にレベルを上げてくれたイロラ姉さんもとても喜んでくれた。
遠くから少しだけ寂しそうな表情のフィリアが見えたけど、これも間違いなくフィリアのおかげでもあるのだ。
「フィリア、カール、皆さん。本当にありがとうございました!!」
「おめでとう!! ソラ、新しいスキルはどんな感じのが貰えたんだ!?」
みんながワクワクしていて、一番近くにいたカールが嬉しそうに聞いて来た。
「あはは、おかげで、ものすごいスキルが二つ手に入ったよ!」
「おお! それは凄く楽しみだな!」
「ああ、まずは今までの経験値アップスキルが遂にもう一つ上がったよ!」
「「「おおおー!!」」」
今回手に入った『経験値アップ③』は経験値獲得率が十倍になるスキル。
今まで五倍だったので、そこから更に倍増しだ。
「元々五倍だったのが、これからは十倍になるみたい!」
「「「おおおー!!!」」」
フィリアも少しずつ笑顔になっていった。
「そして、二つ目は転職に関するスキルだったよ。――――フィリア」
「ん?」
「フィリアがずっと言っていた事が、本当に現実……なっ……て…………」
二つ目のスキルとフィリアの事を思ったら、何故か涙が出て来た。
「ソラ!?」
驚いたフィリアが俺を抱きしめてくれる。
カールやアムダ姉さん達がニヤニヤしているのが視界に入る。
「えっと…………いつか必ず、凄い転職が出来ると、フィリアが信じ続けてくれたから、レベル5になって、初めて、俺の転職にも大きな光が見えたよ」
「えっ!? ――――――まさか!?」
フィリアだけでなく、メンバー全員が驚いた顔になった。
「ああ、遂に、転職が下級だけでなく、中級職能まで転職出来るようになったよ」
俺の言葉に、今日一番の歓声があがった。
◇
「中級職能で選べるのは――――全部で十の職能を選択出来るようになったよ!」
「「「「十!?」」」」
実は基本下級職能って五種類しか無かったのだが、基本中級職能はその倍の十種類あった。
そして、メンバーに十種類の職能と、各職能の特性を説明した。
①回復士
今回中級職能で最も凄い職能の一つ。
名前の通り、回復魔法が使える職能だが、この上の聖職者や、同じ中級職能の特殊職能『神官』には大きく劣る。それでも、回復魔法が使える職能は非常に重要で、いつでも職能が変えられる俺にとっては一番有能な職能かも知れない。
②魔法使い
基本中級職能の中の最強職能と言っても過言ではないだろう。
カールが持っている職能だ。
全属性魔法が使えるのだが、その人によって得意な魔法があったりするので、カールのように氷魔法が得意な人は氷系統魔法が使いやすくなるという。そればかりは人それぞれなので、俺を含め、みんなの使いやすい属性を確認しておかなくちゃいけなさそうだ。
③召喚士
非常に難しい職能だ。
魔物の中で『魔石』を落とす魔物がいて、その『魔石』を使い、自分の使い魔を召喚する職能で、召喚士はレベルが10になった場合、上級職能にも匹敵すると言われているけど、召喚士のレベルを上げる方法は非常に難しいらしく、転職士ほどじゃないが、ハズレ職能と言われている。
④弓士
基本下級職能『狩人』の上位職。
狩人は弓というより、フィルディングに特化した職能だが、弓士は弓に特化した職能で、弓用スキルでより強力な弓攻撃が可能となる。
⑤騎士
基本下級職能『剣士』の上位職。
騎士は剣士の上級職ではあるが、どちらかといえば、マルチ的な職能である。剣だけでなく、槍や斧、弓、盾などの適正もある。
⑥武道家
基本下級職能『武闘家』の上位職。
こちらは完全な上位職で、純粋に強くなる。
⑦ローグ
基本下級職能『盗賊』の上位職。
こちらも完全な上位職で、盗賊よりも戦闘能力が底上げされる。
⑧闘士
基本下級職能『戦士』の上位職。
こちらも完全な上位職で、スキルはほとんど変わりなく、ステータスが戦士よりも遥かに高いのが特徴だ。
⑨付与術師
後衛特化職能で、味方に能力上昇魔法を掛けてあげたり、レベルが上がると味方の武器に属性付与が出来るようになるのだが、最も使える属性付与を使えるようになるまでが長いので、基本的にお荷物扱いにされる職能だ。
⑩盾士
中級職能で最もハズレ職能と言われている盾士。
攻撃スキルは一つもなく、盾しか使えない為、一人では狩りもままならない為、最もハズレと言われているのだ。
全ての説明を終えるとアムダ姉さんから、
「うん! 全然分からない! ソラくんに言われた職能で頑張るね!」
と言われた。
一通り全ての職能をメンバー全員で試して貰う事となった。