クリスマスが近づいて来た。クリスマスシーズンは店も忙しくなる。6時前に店に電話が入る。磯村さんからだった。
「クリスマスは忙しいんだろうね?」
「そうですね、23日から25日までは夜遅くまでお客さんが来ます」
「いつならいいの?」
「25日を過ぎると空いてきますので26日が良いと思います」
「分かった。26日にいくよ」
「待っています」
珍しく今度来る日の確認電話だった。こちらも忙しいけど会いたい気持ちはある。来てくれるが分かっていると落ち着いて待っていられる。
26日の11時過ぎに彼は店に現れた。店には客がいなくなっていたので、すぐに店を閉める。
「ようやく暇になったから、いい時にいらっしゃいました」
「クリスマスは混んでいた?」
「まあまあの入りです。書き入れどきですから。クリスマスはどうしてお過ごしでしたか?」
「特に予定もなく仕事が終わると家へ帰っていた。街は混んでいるし、人混みが苦手だから」
「私も人混みは苦手です。ゆっくりしていって下さい」
彼は店に人が混んでいるのが嫌みたい。それに来ているのが山内さんに見られないように気を付けているようだった。時間が時間だからかち合うことはない。山内さんは来ても11時前には帰って行く。
すぐに部屋に上がって、いつものように二人でシャワーを浴びて、愛し合う。お互いに満ち足りて眠りにつく。
この季節、暖房を強くしているが、抱き合って眠っていると彼の身体の温もりが感じられて心地よい。私は後ろから抱えられて眠るのが好きだ。安心してぐっすり眠れる。彼もこの寝方が二人では少し狭いこのベッドで眠りやすいといっている。
身体は満たされているが、こうして眠っていると心も満たされる。幸せな時間だ。やはり、一人寝は寂しい。
磯村さんと山路さんは私を抱いて眠る時は向きが違っている。磯村さんは私を身体の左側に、山路さんは身体の右側に寝かせる。
店の先輩から聞いたことがある。右利きの人は右手が使いやすいように左側に、左利きの人は左手が使いやすいように右側に寝かせるそうだ。
磯村さんも山路さんも見たところは右利きのようなので、どうしてなのか分からない。確かに私は右利きだから右側にいる磯村さんのいる右を向くと利き手の右腕が下になって動かしづらい。そんなことを考えていたら眠ってしまった。
明け方、彼が求めてくる。そんな彼を私は拒んだことはない。それが彼は嬉しいみたい。私はHが嫌いな方ではない。むしろ好きな方だ。あの仕事が務まったのはお金のためもあったけど、それによるところが大きい。
彼のHの仕方はもう身体が覚えている。その何割かは私が教えてあげたものだ。だから彼とは安心してHがしていられる。身体は十分に満たされている。
でも心は半分くらいかもしれない。それ以上は望んではいけないし、望まないことにしている。
「クリスマスは忙しいんだろうね?」
「そうですね、23日から25日までは夜遅くまでお客さんが来ます」
「いつならいいの?」
「25日を過ぎると空いてきますので26日が良いと思います」
「分かった。26日にいくよ」
「待っています」
珍しく今度来る日の確認電話だった。こちらも忙しいけど会いたい気持ちはある。来てくれるが分かっていると落ち着いて待っていられる。
26日の11時過ぎに彼は店に現れた。店には客がいなくなっていたので、すぐに店を閉める。
「ようやく暇になったから、いい時にいらっしゃいました」
「クリスマスは混んでいた?」
「まあまあの入りです。書き入れどきですから。クリスマスはどうしてお過ごしでしたか?」
「特に予定もなく仕事が終わると家へ帰っていた。街は混んでいるし、人混みが苦手だから」
「私も人混みは苦手です。ゆっくりしていって下さい」
彼は店に人が混んでいるのが嫌みたい。それに来ているのが山内さんに見られないように気を付けているようだった。時間が時間だからかち合うことはない。山内さんは来ても11時前には帰って行く。
すぐに部屋に上がって、いつものように二人でシャワーを浴びて、愛し合う。お互いに満ち足りて眠りにつく。
この季節、暖房を強くしているが、抱き合って眠っていると彼の身体の温もりが感じられて心地よい。私は後ろから抱えられて眠るのが好きだ。安心してぐっすり眠れる。彼もこの寝方が二人では少し狭いこのベッドで眠りやすいといっている。
身体は満たされているが、こうして眠っていると心も満たされる。幸せな時間だ。やはり、一人寝は寂しい。
磯村さんと山路さんは私を抱いて眠る時は向きが違っている。磯村さんは私を身体の左側に、山路さんは身体の右側に寝かせる。
店の先輩から聞いたことがある。右利きの人は右手が使いやすいように左側に、左利きの人は左手が使いやすいように右側に寝かせるそうだ。
磯村さんも山路さんも見たところは右利きのようなので、どうしてなのか分からない。確かに私は右利きだから右側にいる磯村さんのいる右を向くと利き手の右腕が下になって動かしづらい。そんなことを考えていたら眠ってしまった。
明け方、彼が求めてくる。そんな彼を私は拒んだことはない。それが彼は嬉しいみたい。私はHが嫌いな方ではない。むしろ好きな方だ。あの仕事が務まったのはお金のためもあったけど、それによるところが大きい。
彼のHの仕方はもう身体が覚えている。その何割かは私が教えてあげたものだ。だから彼とは安心してHがしていられる。身体は十分に満たされている。
でも心は半分くらいかもしれない。それ以上は望んではいけないし、望まないことにしている。