どこにいても、何をしていても、いつもどこか息苦しい――こんな自分のことが大嫌いだ。自分を見失って、すべての意味を失って。人によって顔を変えるってこんなにも難しいことなんだ。そう思わされた。

 「それなwwてか、言うなら白沢大和(しらざわやまと)。アイツうざくね?」

 「「それなwwwぎゃはははははは」」

 「わはははwwすごっww麗華(れいか)ww」

 「凪穂(なほ)〜?凪穂もそう思うよね~?」

軽く圧がかかったその質問の選択肢はYESかYESしかないように思えた。

 「んね~wwあははは」
 (うまく笑えてるかな、私――…)

私は、松井凪穂(まついなほ)。そして、白沢大和は私の好きな人。約4年間、私は大和に一方通行の恋心を抱いていた。
けれど、私は勘づいていた。今、一方通行だった道に亀裂が走りそうだ。
私が居るグループ、世間的に言う”女子一軍”はグループの中心、麗華の言うことにはNoを言えない。実際、私もそうだった。私には、2つの顔がある。

 「まじ、大和うざーい。ちょっと顔が良くて、背が高いからって調子乗りすぎだよね!」

 「んね。」

 「ちょっとねー、調子乗りすぎだよね。」

 「それな。」

1回もしゃべらないわけにはいかない。いつもと同じようにしゃべらないといけないから、たとえ好きな人の悪口でも言わないといけない。


そんな人間たちと居る猿のような私が1面目。

そして、1人でいる時のサイコパスが混ざった私が2面目。