久恵ちゃんがここへ来てからもう3週間ほどになる。4月から通い始めた調理師専門学校にも慣れて、家事も卒なくこなしてくれている。朝は8時過ぎに出かけていると言う。それでも9時からの授業には十分に時間のゆとりがあると言っていた。
同級生はいろんな人がいるから面白そうと言っていた。久恵ちゃんは短大を卒業しているから20歳、ほかの人はおおかた高校を卒業してからの18歳、ほかに大学を卒業してからの人や年配の人もいると言う。授業が半分、実習が半分だそうだ。実習は基礎が始まったばかりと聞いていた。
帰宅はスーパーに寄って6時ごろになる。それから夕食の準備をしてくれる。僕は早ければ7時ごろ、遅くても8時過ぎには帰宅する。
久恵ちゃんと一緒に生活してみると、性格も僕と似たところが多いことが分かった。倹約家で、ものを無駄にしない、無駄なものを買わない、ものを大切にする。
それから、せっかちなところ。僕もせっかちだけど、それ以上だ。思いついたらすぐにやらないと気が済まないみたいだ。
ただ、整理整頓というか、片付けが苦手のようで、一見片付いてみえるのだが、とんでもないものが引き出しに入っていたりする。
また、かなりの綺麗好きで、家の中も掃除が行き届き、洗面所、お風呂などもピカピカだ。洗濯も大好きで、油断しているとなんでも洗濯されてしまう。下着も遠慮しないでと、毎日必ず取り換えさせられる。
夕食の料理の味付けもなかなか良い。母親譲りの味付けだとか。兄貴はこの母娘と暮らして幸せだったのだろうと思う。
でも、なにより明るい笑顔が可愛い。まるで新婚生活のような気分だ。足りないのは夜のHだけ。この歳になって、諦めていたのに。今のこんな生活がずっと続くといいなと思う。
◆ ◆ ◆
会社で10時ごろにトイレに立った。いつものように用を足そうとするが、出てこない。空いているはずの穴が手探りで見つからない。その時は後ろ向きに履いてしまったと思ったが何とか用を足すことはできた。
すぐに個室へ入ってパンツをはき直そうとするけど、パンツが違う! 白い僕のブリーフだと思ったけど違う。久恵ちゃんのパンツだ!
なんでこれを履いているんだろう。昨晩お風呂に入ったときに洗濯してもらった新しいものに履き替えたが、そういえば少し小さかったような気がしたが、太ったかなとしか思わなかった。まさか混入しているとは夢にも思わなかった。あの時もう少し確かめれば良かった。
きっと、久恵ちゃんが乾燥した二人の洗濯物を畳んで仕分けるときに間違えて僕の方へ混入したんだ。見かけは白だし、形もそう違わない。
明け方トイレに立った時も気が付かなかった。家にいるときトイレではズボンを下ろしてしているし、パジャマの時もそうだから気が付かなかった。
分かったところで、替えもないし、このまま履いているしかない。分かってしまうとどうも履き心地が悪い。なぜか興奮するのと罪悪感が入り混じって複雑な気分だ。
下着ドロボーがいるというが、盗んだものをどうしているんだろう? 自分で履いているんだろうか? どんな気持ちか聞いてみたい。
仕事も手につかないまま昼休みになったので、すぐにコンビニへ下着を買いに行った。確か売っているはずだ。
ブリーフがあった。よかった。戻るとすぐにトイレで履き替えた。なぜかほっとして解放された気分だ。
問題はこの後処理だ。帰ったら素直に間違えて穿いていたと伝える? いやきっと久恵ちゃんは嫌がるだろう。どうしたものか? なんて考えていたら昼休みが終わった。午後は気を取り直してしっかり仕事をしよう。
◆ ◆ ◆
いつものように何事もなかったように帰宅した。久恵ちゃんは全く気が付いていないと思う。自分のパンツの在庫を数えているはずもない。
帰りの電車の中で考えたことを実行する。まず、部屋着に着替えるときにパンツも取り換えておく。履いていた新しく買ったブリーフはとりあえずしまっておく。お風呂に入って着替えるときにまた洗濯された新しいブリーフに取り換える。そのとき、久恵ちゃんのパンツも洗濯籠に分からないように入れておく。
洗濯籠には、僕のパンツは1枚になるが、久恵ちゃんのパンツはきっと2枚になるだろう。でも洗濯して2枚あったとしても1枚は間違って僕が履いていたなんて思いつかないだろう。だって僕の履いていたパンツはちゃんと1枚あるのだから。これは証拠を隠滅した完全犯罪?だ。
◆ ◆ ◆
次の日に帰宅すると昨日の洗濯ものがたたまれて部屋に置かれていた。ブリーフも1枚あった。久恵ちゃんは何も言わなかった。これにて一件落着!
あれが反対に、久恵ちゃんが混入した僕のブリーフを間違って穿いて、それに気が付いたらどうしただろう? きっと黙って洗濯して終わっていたと思う。間違いない。
でも久恵ちゃんのパンツが僕の方へ混入したときに、僕のブリーフはどこへ行ったのだろう。久恵ちゃんのところ? 疑問は残る。
そういえば、2~3日前に1枚のはずのブリーフが2枚洗濯されていたことがあった。そのときは洗い忘れたのだと思っていた。
これに懲りて、それから3か月くらいかけて、僕の白のブリーフを黒のボクサー型のパンツに買い替えていった。たったパンツ一枚のことで気を遣う。
同級生はいろんな人がいるから面白そうと言っていた。久恵ちゃんは短大を卒業しているから20歳、ほかの人はおおかた高校を卒業してからの18歳、ほかに大学を卒業してからの人や年配の人もいると言う。授業が半分、実習が半分だそうだ。実習は基礎が始まったばかりと聞いていた。
帰宅はスーパーに寄って6時ごろになる。それから夕食の準備をしてくれる。僕は早ければ7時ごろ、遅くても8時過ぎには帰宅する。
久恵ちゃんと一緒に生活してみると、性格も僕と似たところが多いことが分かった。倹約家で、ものを無駄にしない、無駄なものを買わない、ものを大切にする。
それから、せっかちなところ。僕もせっかちだけど、それ以上だ。思いついたらすぐにやらないと気が済まないみたいだ。
ただ、整理整頓というか、片付けが苦手のようで、一見片付いてみえるのだが、とんでもないものが引き出しに入っていたりする。
また、かなりの綺麗好きで、家の中も掃除が行き届き、洗面所、お風呂などもピカピカだ。洗濯も大好きで、油断しているとなんでも洗濯されてしまう。下着も遠慮しないでと、毎日必ず取り換えさせられる。
夕食の料理の味付けもなかなか良い。母親譲りの味付けだとか。兄貴はこの母娘と暮らして幸せだったのだろうと思う。
でも、なにより明るい笑顔が可愛い。まるで新婚生活のような気分だ。足りないのは夜のHだけ。この歳になって、諦めていたのに。今のこんな生活がずっと続くといいなと思う。
◆ ◆ ◆
会社で10時ごろにトイレに立った。いつものように用を足そうとするが、出てこない。空いているはずの穴が手探りで見つからない。その時は後ろ向きに履いてしまったと思ったが何とか用を足すことはできた。
すぐに個室へ入ってパンツをはき直そうとするけど、パンツが違う! 白い僕のブリーフだと思ったけど違う。久恵ちゃんのパンツだ!
なんでこれを履いているんだろう。昨晩お風呂に入ったときに洗濯してもらった新しいものに履き替えたが、そういえば少し小さかったような気がしたが、太ったかなとしか思わなかった。まさか混入しているとは夢にも思わなかった。あの時もう少し確かめれば良かった。
きっと、久恵ちゃんが乾燥した二人の洗濯物を畳んで仕分けるときに間違えて僕の方へ混入したんだ。見かけは白だし、形もそう違わない。
明け方トイレに立った時も気が付かなかった。家にいるときトイレではズボンを下ろしてしているし、パジャマの時もそうだから気が付かなかった。
分かったところで、替えもないし、このまま履いているしかない。分かってしまうとどうも履き心地が悪い。なぜか興奮するのと罪悪感が入り混じって複雑な気分だ。
下着ドロボーがいるというが、盗んだものをどうしているんだろう? 自分で履いているんだろうか? どんな気持ちか聞いてみたい。
仕事も手につかないまま昼休みになったので、すぐにコンビニへ下着を買いに行った。確か売っているはずだ。
ブリーフがあった。よかった。戻るとすぐにトイレで履き替えた。なぜかほっとして解放された気分だ。
問題はこの後処理だ。帰ったら素直に間違えて穿いていたと伝える? いやきっと久恵ちゃんは嫌がるだろう。どうしたものか? なんて考えていたら昼休みが終わった。午後は気を取り直してしっかり仕事をしよう。
◆ ◆ ◆
いつものように何事もなかったように帰宅した。久恵ちゃんは全く気が付いていないと思う。自分のパンツの在庫を数えているはずもない。
帰りの電車の中で考えたことを実行する。まず、部屋着に着替えるときにパンツも取り換えておく。履いていた新しく買ったブリーフはとりあえずしまっておく。お風呂に入って着替えるときにまた洗濯された新しいブリーフに取り換える。そのとき、久恵ちゃんのパンツも洗濯籠に分からないように入れておく。
洗濯籠には、僕のパンツは1枚になるが、久恵ちゃんのパンツはきっと2枚になるだろう。でも洗濯して2枚あったとしても1枚は間違って僕が履いていたなんて思いつかないだろう。だって僕の履いていたパンツはちゃんと1枚あるのだから。これは証拠を隠滅した完全犯罪?だ。
◆ ◆ ◆
次の日に帰宅すると昨日の洗濯ものがたたまれて部屋に置かれていた。ブリーフも1枚あった。久恵ちゃんは何も言わなかった。これにて一件落着!
あれが反対に、久恵ちゃんが混入した僕のブリーフを間違って穿いて、それに気が付いたらどうしただろう? きっと黙って洗濯して終わっていたと思う。間違いない。
でも久恵ちゃんのパンツが僕の方へ混入したときに、僕のブリーフはどこへ行ったのだろう。久恵ちゃんのところ? 疑問は残る。
そういえば、2~3日前に1枚のはずのブリーフが2枚洗濯されていたことがあった。そのときは洗い忘れたのだと思っていた。
これに懲りて、それから3か月くらいかけて、僕の白のブリーフを黒のボクサー型のパンツに買い替えていった。たったパンツ一枚のことで気を遣う。