水曜日は1日休みを取っているので、朝から美術館の見学をすることになっている。9時にホテルに迎えに行って、まず、ニューヨーク近代美術館に行った。ここの2階の近代フランス印象派の絵画は必見で、メトロポリタン美術館より規模は若干小さいが良い絵がそろっている。僕も時々ここへきてゆっくり見て回っている。
大森さんは絵が大好きで特に近代フランスの印象派の絵が好きだとのことで1枚1枚じっくり見て回っている。「良い絵がそろっていますね」と紗奈恵も言っていた。
それから、グッゲンハイム美術館まで足を延ばした。途中にあるメトロポリタン美術館は午後からゆっくり時間調整もかねて見ればよいと思っている。
ここでは螺旋状の順路を上って行くが、ここにも近代フランスの印象派の常設展がある。ピカソの作品が多いのも特徴だ。
大森さんは見て歩くのにどれだけ時間があっても足りないと熱心に見ている。帰りには記念に収蔵絵画集を購入している。これで2冊になり重そうだ。
この美術館のラウンジで簡単な昼食をとった。歩き疲れたのか、二人ともホッとしていた。観光というのは歩きまわるのが基本だから体力もいる。栄養と水分を補給して回復した3人は3つ目のメトロポリタン美術館に向かう。
ここでは最初に2階のフランスの印象派の絵画を見るのがいいと思っている。近代美術館より収蔵点数が多い。ここは気のすむまでゆっくり見て歩くに限る。僕は何度来ても新しい発見がある。紗奈恵も大森さんも熱心に見ている。
「市瀬君が言うようにここが最高ね。いつまでも見ていたい。日本でも展覧会があったけど、来たのはほんの一部なのね。美術の本に載っていた本物の絵が見られるって素敵ね」
「僕が今まで見た美術館の中でも収蔵数が一番だね」
「ほんとうに素敵な絵ばかりですね」
二人はとても気に入ったと見えて、2回は見て回った。大森さんは特に熱心に見て回っている。僕は紗奈恵に付いて見て回った。疲れるとベンチで一休みして、また見て回る。
ようやく満喫して見終わったがまだ時間はある。
「これから、何を見る? 古代エジプト、ギリシャ、中国、それに日本もあるけど?」
「市瀬君はどれを推薦する?」
「残り時間を考えると、1か所ぐらい、無難なところで古代エジプトかな?」
「そうね、それがいいわ」
大森さんが賛成するので、案内した。こんなものをよくエジプトから持ってきたと思われる値段を付けられないほど貴重な品ばかりある。日本の国立博物館とはスケールが違う。僕はここにはもう4回目だ。
3時半を過ぎたころに、美術館を離れた。大森さんは収蔵絵画の本を買うのを忘れなかった。それから一旦ホテルへ戻って今夜のクルージングの準備をすることにした。
クルージング参加者の服装は基本的には正装なのだが、夏だから女性はワンピースでかまわないが、靴はスニーカーではダメだ。男性は上着が必要だ。僕は夏の薄いジャケットを羽織ってきていた。5時にホテルのロビーに着替えて出てくるように伝えた。
5時には着替えた二人が現れた。久しぶりに紗奈恵の着飾った姿を見た。相変わらず、胸とお尻が大きいが、それほどは目立たない。大森さんは紗奈恵より少し身長が低く、コロコロして健康的だ。
二人をエスコートしてホテルの前でタクシーに乗ってハドソン河ぞいのピア81へ向かう。6時ごろに乗船するとテーブル席に案内された。
これからピア81を7時に出港し、ハドソン河を河口に向かいバッテリーパークを周り、イーストリバーをさかのぼり途中で引き返して、9時ごろ自由の女神の前を通って、ピア81には10時ごろに戻ってくる。
ダウンタウンのビルの夜景はウイークデーの方が綺麗だから丁度いい。カップルには最適の雰囲気だ。紗奈恵と二人ならよかったのにとこの時思った。
ウエイターが注文を聞きに来る。飲み物を注文しアペタイザー及びメインディッシュをチョイスする。メインはヒレステーキが無難なことが分かっている。
アペタイザーを食べてから甲板へ上がり、夜景を見物する。もう薄暗くなっている。3人で海を眺めているとすぐに暗くなった。海風が心地よい。
「素敵ね、市瀬君が推薦しただけあるわ」
「今まで案内した人は皆そういってくれた。僕も何度来ても素晴らしいと思う」
デッキでは紗奈恵と大森さんが僕の両側にたって、遠くのビルの夜景に見入っている。大森さんは僕にぴったりと寄り添っている。紗奈恵は少し間を空けている。
8時にメインディッシュが始まるので席に戻り食べる。メインディッシュを食べ終った頃、自由の女神の前を通るので、再びデッキに出た。
自由の女神のすぐ近くを通った。ライトアップした女神像が美しい。大森さんは熱心に写真を撮っている。紗奈恵はじっと女神像を見ている。何を考えているんだろう。僕はその横顔をずっと見ていた。
二人なら後ろから抱き締めて「好きだ」と言っていたかもしれない。そんな気持ちだった。
ここからのダウンタウンの夜景も最高だ。ここを過ぎるともう帰りのコースになる。十分に夜景を堪能したので、席にもどるとデザートが配られた。
アイスクリームの量が半端ない。でも二人はすぐに平らげた。これだけは感心する。「やっぱりアメリカのアイスクリームは濃厚でおいしい」と言っていた。
このころバンドの生演奏があり、フロアーで数組が踊っている。船はピア81に向かっている。今日は3人で結構歩き回ったので疲れが出てきた。3人でそれを眺めている。「雰囲気は最高ね。本当に来てよかった」と大森さんが言った。紗奈恵も頷いていた。
10時丁度にピア81に着いた。大勢の人が船から降りる。これからはタクシーを捕まえて二人をホテルへ送り届けるだけだ。ここではタクシーが捕まりにくいので、中心街の方へ少し歩いてからタクシーを拾うことにした。
なかなか拾えなかったので、随分歩いた。これだけは余分だった。なんとかタクシーが捕まって、3人ともほっとした。ホテルで別れ際に二人は改めてお礼いった。
明日は早朝からワシントンへ1日観光する予定なので、すぐ休むように、また朝8時に迎えに来ると伝えた。やれやれ、おやすみ!
大森さんは絵が大好きで特に近代フランスの印象派の絵が好きだとのことで1枚1枚じっくり見て回っている。「良い絵がそろっていますね」と紗奈恵も言っていた。
それから、グッゲンハイム美術館まで足を延ばした。途中にあるメトロポリタン美術館は午後からゆっくり時間調整もかねて見ればよいと思っている。
ここでは螺旋状の順路を上って行くが、ここにも近代フランスの印象派の常設展がある。ピカソの作品が多いのも特徴だ。
大森さんは見て歩くのにどれだけ時間があっても足りないと熱心に見ている。帰りには記念に収蔵絵画集を購入している。これで2冊になり重そうだ。
この美術館のラウンジで簡単な昼食をとった。歩き疲れたのか、二人ともホッとしていた。観光というのは歩きまわるのが基本だから体力もいる。栄養と水分を補給して回復した3人は3つ目のメトロポリタン美術館に向かう。
ここでは最初に2階のフランスの印象派の絵画を見るのがいいと思っている。近代美術館より収蔵点数が多い。ここは気のすむまでゆっくり見て歩くに限る。僕は何度来ても新しい発見がある。紗奈恵も大森さんも熱心に見ている。
「市瀬君が言うようにここが最高ね。いつまでも見ていたい。日本でも展覧会があったけど、来たのはほんの一部なのね。美術の本に載っていた本物の絵が見られるって素敵ね」
「僕が今まで見た美術館の中でも収蔵数が一番だね」
「ほんとうに素敵な絵ばかりですね」
二人はとても気に入ったと見えて、2回は見て回った。大森さんは特に熱心に見て回っている。僕は紗奈恵に付いて見て回った。疲れるとベンチで一休みして、また見て回る。
ようやく満喫して見終わったがまだ時間はある。
「これから、何を見る? 古代エジプト、ギリシャ、中国、それに日本もあるけど?」
「市瀬君はどれを推薦する?」
「残り時間を考えると、1か所ぐらい、無難なところで古代エジプトかな?」
「そうね、それがいいわ」
大森さんが賛成するので、案内した。こんなものをよくエジプトから持ってきたと思われる値段を付けられないほど貴重な品ばかりある。日本の国立博物館とはスケールが違う。僕はここにはもう4回目だ。
3時半を過ぎたころに、美術館を離れた。大森さんは収蔵絵画の本を買うのを忘れなかった。それから一旦ホテルへ戻って今夜のクルージングの準備をすることにした。
クルージング参加者の服装は基本的には正装なのだが、夏だから女性はワンピースでかまわないが、靴はスニーカーではダメだ。男性は上着が必要だ。僕は夏の薄いジャケットを羽織ってきていた。5時にホテルのロビーに着替えて出てくるように伝えた。
5時には着替えた二人が現れた。久しぶりに紗奈恵の着飾った姿を見た。相変わらず、胸とお尻が大きいが、それほどは目立たない。大森さんは紗奈恵より少し身長が低く、コロコロして健康的だ。
二人をエスコートしてホテルの前でタクシーに乗ってハドソン河ぞいのピア81へ向かう。6時ごろに乗船するとテーブル席に案内された。
これからピア81を7時に出港し、ハドソン河を河口に向かいバッテリーパークを周り、イーストリバーをさかのぼり途中で引き返して、9時ごろ自由の女神の前を通って、ピア81には10時ごろに戻ってくる。
ダウンタウンのビルの夜景はウイークデーの方が綺麗だから丁度いい。カップルには最適の雰囲気だ。紗奈恵と二人ならよかったのにとこの時思った。
ウエイターが注文を聞きに来る。飲み物を注文しアペタイザー及びメインディッシュをチョイスする。メインはヒレステーキが無難なことが分かっている。
アペタイザーを食べてから甲板へ上がり、夜景を見物する。もう薄暗くなっている。3人で海を眺めているとすぐに暗くなった。海風が心地よい。
「素敵ね、市瀬君が推薦しただけあるわ」
「今まで案内した人は皆そういってくれた。僕も何度来ても素晴らしいと思う」
デッキでは紗奈恵と大森さんが僕の両側にたって、遠くのビルの夜景に見入っている。大森さんは僕にぴったりと寄り添っている。紗奈恵は少し間を空けている。
8時にメインディッシュが始まるので席に戻り食べる。メインディッシュを食べ終った頃、自由の女神の前を通るので、再びデッキに出た。
自由の女神のすぐ近くを通った。ライトアップした女神像が美しい。大森さんは熱心に写真を撮っている。紗奈恵はじっと女神像を見ている。何を考えているんだろう。僕はその横顔をずっと見ていた。
二人なら後ろから抱き締めて「好きだ」と言っていたかもしれない。そんな気持ちだった。
ここからのダウンタウンの夜景も最高だ。ここを過ぎるともう帰りのコースになる。十分に夜景を堪能したので、席にもどるとデザートが配られた。
アイスクリームの量が半端ない。でも二人はすぐに平らげた。これだけは感心する。「やっぱりアメリカのアイスクリームは濃厚でおいしい」と言っていた。
このころバンドの生演奏があり、フロアーで数組が踊っている。船はピア81に向かっている。今日は3人で結構歩き回ったので疲れが出てきた。3人でそれを眺めている。「雰囲気は最高ね。本当に来てよかった」と大森さんが言った。紗奈恵も頷いていた。
10時丁度にピア81に着いた。大勢の人が船から降りる。これからはタクシーを捕まえて二人をホテルへ送り届けるだけだ。ここではタクシーが捕まりにくいので、中心街の方へ少し歩いてからタクシーを拾うことにした。
なかなか拾えなかったので、随分歩いた。これだけは余分だった。なんとかタクシーが捕まって、3人ともほっとした。ホテルで別れ際に二人は改めてお礼いった。
明日は早朝からワシントンへ1日観光する予定なので、すぐ休むように、また朝8時に迎えに来ると伝えた。やれやれ、おやすみ!