~クリスタベルベッカside~
「負けたか……」
 約束通り私はグランを諦めることにした。
 しかし何かあった時には力を貸すように頼み込み承諾を得る事に成功した。
 私に勝る力を持ちながらおごることが無いのは純粋にすごい。
 俄然彼に興味がわいてきたな……生徒会で働いてもらえないのはとても残念だ。
 しかしこれから先きっと彼と関わる機会がまたあるだろう。
 その時が楽しみだ。

~グランside~
「グランすごいね!まさかこの学校で一番強い生徒会長に勝っちゃうなんて!」
 クリスタベルベッカとの試合が終わり、放課後になった。
 グランはティナと二人で王都に買い物に来ていた。

「なんか久々のデートだね」

「学園の入学式からずっとみんなで一緒にいたもんな」

「二人でいることが新鮮だよね。みんなで一緒にいる時も楽しいけど二人の時のほうがグランを独り占め出来てうれしいな♪」

「///これからももっと二人でいろいろなところに行こうな」

「うん!」
 グランとティナは二人で遊びにこれたことが本当にうれしいのか甘い空気を醸し出していた。

「でもでも本当によかったの?あんなに好待遇で会長にも泣きつかれたぐらいなのに……」

「ティナも聞いてたと思うけれど冒険者の最高峰であるSSSランクになったんだ。とはいってもまだまだ駆け出しだけどな。だから僕にとってはメリットが少なかったんだよ」

「確かにそうだけどさ……まあいっか!グランと一緒にいる時間が変わらないから」
「みんなといる時間も大切だけどティナと二人の時間もこれから増やせるように頑張るよ。僕の大事なお嫁さんだからね」



「///グラン……」

 ティナはうれしいのか狐耳をピコピコさせ尻尾をはち切れんばかりにぶんぶんと振っていた。



(やっぱりかわいいなぁ。改めて二人の時間を大切に過ごそう!)
 二人は他にもいろいろな話をしつつ王都を散策するのであった。
 二人をっている跡がいるのも気付かずに……