「うん。じゃーちょっと待ってて。すぐ戻るから」

衛はそのまま部屋を出て行った。

蒼は、衛に腹に一撃喰らわされて失神状態の高等部の理事さんの一人を一目見て、長くため息を吐いた。

「……ただでさえ面倒くせえ奴なのに……」

これで敵視でもされたらどうしよう。

「………」

仕方ない。取りあえず衛を待つか。

蒼は、欠伸を一つ。