俺は美希に望月の結婚の話をした。

「望月さんと麗子さんが結婚ですか、なんか信じられないお話ですね」

「俺を諦めさせようとしてくれたらしい」

「望月さんは悪友ではなく、親友ですね」

「ああ、そうだな」

それから、しばらくして美希に陣痛が始まった。

病院へ向かい、産まれてくる俺と美希の子供の誕生を祈った。

永い夜が開けて、朝になっても産声が聞こえてこない。

美希と赤ん坊は頑張っているんだから、俺も頑張らないといけないと自分に言い聞かせた。

そんな時、病院の廊下に元気な産声が響いた。

「おめでとうございます、元気な男の子です」

美希は男の子を産んだ。

病室へ向かうと、美希はぐったりしており、大変さを物語る。

「美希、頑張ったな」

「蓮さん、男の子でしたね」

「ああ、跡取りの心配はないな」

美希はニッコリ微笑んだ。

「名前は蓮也だな」

俺は元気で、伸び伸びすくすく育って欲しいと願った。

「美希、これからもよろしく頼むな」

「はい、よろしくお願いします」