でもどうしよう。諦めようと決めて1ヶ月も経ったはずなのに逆にどんどん思いは増して、きっと優羽に今会えばバレてしまいそうな位だった。優羽に会わなくていい方法、連絡しなくていい方法は、諦められる方法は何なのだろうか。
「諦めないとなのはわかってるんだけどさ、どうしたらいいかな?」
「うーん、もういっそ告白して振られちゃえば?」
「それが無理だって言ってんの!」
偶然、どこかの教室から聞こえてきた声。
なんだろう。私と重なる部分がある。きっと全然違うけれど。
なんとなく動けずに聞いていると、また別の声が聞こえてくる。
「それかさ、縁切っちゃえば?‪w」
きっとその子はふざけて言ったのだろう。でも私にとっては全く見ていなかった選択肢で、でも今の状況を全て変える方法で。
そうすれば良いのか、なんて悩みすぎておかしくなった脳は最適解として受け入れていた。
家に帰るため私は自分の教室に向かって歩き出した。