銀行で買う投資信託は、手数料を何重にもとられる。媒介する銀行と証券会社に2重にとられるのだ。しかもそれが、売るとき、買うとき、その他とられたりすれば、利益を全部相殺どころかマイナスにされる。
 しかし、当時現物資産に目を付けていて、金を買った。ユーロの現ナマも買った。こちらは手数料が安い。
 金とユーロの利益がかなり出て、投資信託の失敗を埋めて余りあるほどだった。だから銀行を許すことができた。
 最近は投資するのが当たり前になりつつある。自国の通貨だけで資産形成しようとするのは、世界中から見れば大変珍しく、とてもリスクが高い。せめて米ドル建てて預金か保険かなにか将来へ向けた資産を積み立てておくべきだ。
 投資に関心が高まったのは、銀行に普通預金をしていても、利子がほとんどつかなくなったことと、イデコ(確定拠出年金)などが普及したせいである。
 イデコでは、自分で投資する対象を決めて運用する。株でも債権でも定期預金でも、自由に選べる。こう書くと、良いことだと思うかもしれないが、投資をすると損をする人もいる。
 つまり、年金を自ら減らす結果になりかねない。