僕の身体が動かない。

 映画館の席に座ったまま、声さえ出せずなにもできなくなった。こんなこと、十六年間生きてきて初めてだ。

 エンドロールは終わっており、小さな館内はすでに明るくなっていた。他の客は次々と席を立つ。

 学校生活がうまくいかず、死んだように空虚な日々を過ごしているとはいえ、さすがに身体の異常は怖い。このままだと、本当に死んでしまうかもしれない。