家に帰って、お母さんに修学旅行のことを話すともっと遠くに行けばいいのにと言っていたが私はむしろ近場の方が安心で楽しそうだなと思った。
「でさー、所持金額が三千円なんだけど…」
「えー!もっと持っていきなさいよ〜」
そう言ってお母さんは私に五千円札を手渡す。三千円欲しいからお願いと、頼んだつもりだったけど…
「え、こんな持ってったら怒られるじゃん」
「いいのよ、少しぐらいルール破るのがお母さんの頃の醍醐味だったけど」
どんな学生時代だったんだお母さんは。お母さんは私の言葉に聞く耳持たずもう家事をしに戻ってしまった。どうにかバレないようにしよう。


修学旅行当日。晴天に見舞われて修学旅行はスタートした。私は、久々の私服で登校する。
「行ってきます!」
行ってらっしゃーいと言うお母さんの声が奥から聞こえた。
いつも通りに登校して、静葉と一緒に校舎まで行く。
「今日めっちゃ楽しみ!」
「だね〜」
「小学生生活最後なんだから楽しまなくちゃね!」

学校に着くとみんな今日を心待ちにしていたからか雰囲気爆上がりで、賑やかだ。私は、ジーンズにTシャツを合わせただけだけどおしゃれな子は帽子もハットで服も靴も今時のものばかりだった。しかもそう言うカジュアルな服装が似合う子だから余計に際立って見える。服はまだしも、あのおしゃれなスニーカーは履いてみたい。
「あ、華ちゃんおっはよ〜!」
「おはよー!」
蘭々ちゃんがくるのは最後の方で、あたりを見回すともうほとんど全員揃っていた。
「後、先生だけだね!」
「どんな格好してくるんだろ」
先生は、この前「先生も勿論私服で来るから期待しとけよ!」とか言ってたからどんな感じか知りたい。普段は毎日ジャージだから見当もつかないのだ。
「あ!先生きたよ!」
誰かがそう言ってみんな同時に先生の方へ目線を向けた。
先生は、ジーンズにコートを羽織っていた。でもそれよりもみんなが注目したのは髪型だ。ワックスで髪はきっちりセットされていて、どこかのバンドでギターかドラム担当者みたいな感じの髪型だった。そういえば先生はエレキギターが少し演奏できると前話していたように思う。
「おはようございます!!」
てことでみんなの爆笑と一緒に今日が始まる。

バスで目的地まで移動した。そこには、大きな坂に沿って古びたお店が並んでいる。どれも昔からの店で和菓子などが売っている。周りは山に囲まれていて私たちが住む地域よりも空気が美味しく感じられる。
「じゃあ、これからグループ行動だから各自楽しんできこいよ!二時間後には集合するように!」
「はーい」
そう言って早速グループごとに活動し始める。店は、全て大きな坂に沿っているのでまずは坂を登るしかない。その時点でもう精神的に疲れている子もいた。
「よっしゃー!行くぞ」
和人も他の子もテンション爆上がりだ。こう言う辛い坂は一気に登った方がいいと思って早歩きで登る。気がつくと私以外の夢や貫太たちは完全に疲れてしまってる。
「待ってよ華花〜」
夢に言われて立ち止まる。
「ごめんごめん。」
「華花めっちゃはやくね?俺ついていけんわ。」
「あはは…ごめん、待つよ。」
今日はついでに日差しも強くて体力は消耗するばかりだ。
なんだかんだで進んで、一番初めの五平餅屋さんが見えてきた。ごまだれのいい香りがしてきて私だけではなくグループ全員が力を取り戻したみたいだ。
「やっとついたー!」
一本百円の五平餅を全員買う。店の外へ出て、休憩がてら食べる。今まで坂を登るのに必死すぎて周りが見えていなかったけど改めて見ると自然豊かで心地いい場所だ。標高がある程度高くなってきたからかいつも吸っている空気がいかにガスが含まれているかがわかる。
「これめっちゃうまい!」
和人がそう言って飛び上がって先生から撮影用に貸してもらっているカメラで先ほどから何度も私たち四人を撮っている。
「和人も入りなよー、今度は私が撮るから」
夢がそう言っても「大丈夫だから」と言ってカメラを手放さない。班長としての責任があるのか、それともただ単にカメラを手放したくないだけなのか。まあ、楽しめていればそれで十分だ。
「よし、じゃあ次行こっか。」
全員が食べ終わったことを確認したら私はみんなに声をかけ、次のおかき屋さんに向かって再び坂を登る。
「暑〜、もう私無理かも。」
由依がすぐ弱音を吐く。そうは言ってもさっきの五平餅屋からすぐ上にあるのでさっきくらいの体力は使わずに済む。でも、最終的には頂上にある展望台に行かなければいけない。そこで記念撮影をするのだ。上では先生が待っているらしい。
「あっ、着いた!」
見るとおかき屋さんがもうすぐそこにある。その店はすごく繁盛していて観光客の人は勿論他のグループの子達もたくさんいる。きっと今日一日で普段の倍は売れただろう。
「醤油味のおかきひとつと、」
「ざらめのおかきひとつと、」
「わさび味のおかき一つと、」
「のりのおかきひとつと、」
「濡れおかきひとつ!お願いします。」
濡れおかきは私の注文。みた時からずっと食べたいと思っていたのだ。この機会じゃなければもう食べられない気がしたから。一人だけ豪華になった気もしたがまあ後悔するよりはマシ。
優しそうなおじさんは、すぐに私たちにおかきを手渡してくれる。
「「ありがとうございます」」
店の外に出てみんな揃っていただきますと言ってそれぞれ食べ始める。
「やば、うっま!」
「ねぇー、これめっちゃ美味しい」
みんながおかきを食べる中、私も初めての濡れおかきに胸が弾む。串刺しにされた長方形のおかきは砂糖醤油に漬けられていて全然口の中がパサパサしない。
「これも、すごく美味しい。」
感激してしまった。もう来る機会もないと思っていたけどこれが食べられるならもう一度ここへ来たいくらいだ。
「じゃあ、展望台まで頑張ろう!」
今度は、食べ歩きをしながら坂を登っていく。他のグループも頂上に向かい始めていて蘭々ちゃんや静葉とも会えた。
そろそろ体力がキツくなってきたところでやっと頂上への看板が見える。
【頂上まであと少し!】
看板にはそう書いてあってこのあと少しが長かったらどうしようと不安になった。でも、案外早く着くことができて安心した。
「お疲れ様ー。」
頂上には、二組の先生が待っていた。左手にジュース、右手にはカメラを構えている。
展望台は高場にある、大きな広場のようなものでこの街全体が見渡せる。目の前には大きな緑色の山々がいくつも並んでいて、少し足が空くんだけれど下を見下ろしてみると色とりどりの家や店が立っていた。
「うわぁー、綺麗!」
ここまで頑張って登って来れて良かったなと思った。ちょうどその時、涼しい風が吹いてさらに気持ち良くなった。
「じゃあ、写真撮るよー!」
カシャッ
いい笑顔はできただろうか。後で写真を見せてもらおう。

下へ降りて、集合まで残り十分ほどあったので私たちのグループはお土産を買って行くことにした。
「結構たくさんあるね。」
「うん、そうだね。迷っちゃいそう。」
大きな土産売り場だったけどその中で前へ進むのが難しいくらい人がたくさんいた。勿論私たちの学校の人で、だ。
私は祖母と弟、いとこへ買ってきてと頼まれているためどうにかバレずにお金を払う必要がある。でもこの込み入った状況でバレずに三千円以上のお金を出すなんて不可能である。とりあえずいけるだけカゴに入れよう。
そう思ってできるだけ安いものを探しながら素早くカゴに入れていく。
「なんか、華花ちゃん多くない?!」
一人の子にそう言われて、ついに冷静さが保てなくなった私は、
「お、お母さんにいっぱい頼まれちゃって。」
と言う言い訳でどうにか過ごそうとした。実際それは本当のことなのだが。色々迷って残りは五分を切っていることに気がついた。周りの子も続々と集合場所へ集まり始めていた。焦りに焦ってようやくレジへ向かうがそこも生徒たちで大行列。仕方なく待っていた。
五、六人を待ってついに私の番になる。まだ周りには数人が並んでおりレジ付近は生徒で溢れかえっていた。
「はい、以上で四千八百二十四円になります。」
レジのモニターには、大きく4824円の文字が表示されている。
うわ…やらかした。五千円以下だからお金の心配はないが周りの視線がどうしても痛い。声に出さなくても「高くね?」「三千円以上じゃん」って言う声が聞こえてくる。時間もなくて、周りの子も後ろに並んでいたからついに冷静さを失って、「ごめん、このこと内緒にして」と近くに偶然いた友達にいう。信じてるから!
「は、払います!」
急いでお金を取り出す。走って集合場所へ戻るともう大半の子が並び終わっていた。みんなは私よりもワンサイズ小さい袋なのに私だけすごく大きい袋を持っていて恥ずかしい。
結局あの後誰からも咎められることなく学校まで移動できたのが幸いだ。


初めはこの食べ歩きがメインだったかもしれないけれど、私たちにとってはこれからがメインイベントだと思う。なんせ今から夜の学校を貸し切って遊ぶのだから。予定はこうだ。
1、学級遊び
2、学年でかくれんぼと肝試し
3、夕食を食べて解散
私たちは、初めの学級遊びに向けて早速体育館へ移動した。
「これから、学級ドッジを始めます、お願いしまーす!」
「「お願いします!」」
そう言ってそれぞれチームに分かれる。いつもとは違って私服だからジーンズが微妙に動きにくい。でもいつも通りに楽しめた。トーナメント戦で、私のグループは二位で終わった。ちょうどいい数字だ。あれから、ボロ負けだった女子も男子に勝てるくらいに強くなってきていた。これも、練習の成果かな。
次は、五つの教室に分かれて宝探しをする。クラスで器用そうな女の子が作ってきてくれた折り紙を隠す。どうせなら難しいところに隠したいので図工室の細かな部品が入れてあるカゴの中に入れることにした。近くから見ても、部品の色が折り紙の色と被っていたから見つからない自信はある。グループの夢や由依ちゃんはものの後ろや引き出しの中などに隠していた。
「じゃあ探していいよ〜」
和人が相手のグループに声をかけてはじまる。
「え〜どこにあるんだろ。」
相手の子が悩みながらも、
「あ!あった!」
そう言って見つけたのは棚に隠れていた折り紙でおそらく和人が隠したものだろう。
「あ!こっちもあったよ!」
次の子が見つけたものは、私の折り紙だった。
「え〜、見つからないと思ったのに…」
こんなに早く見つかるとは思っていなくて、少しショック…。
その後次々と見つかったが、由依ちゃんが隠した折り紙がなかなか見つけられなくて相手グループが戸惑っている。
「え〜どこー?」
だいぶ困っているようだ。本当に見つからないので由依ちゃん以外の私たち仕掛けグループも一緒に探すことにした。
「あった!」
見つけたのは、和人で「なんでお前が見つけちゃうんだよ〜」と相手の男子に言われていた。初めはそんなに期待していなかった遊びでも案外楽しいこともあるんだと思った。

今、私たちは自分の教室にいる。先生に学級遊びの時間の十分だけもらってもいいかと言われてここに集まった。すると先生の机の後ろから濃いピンク色と茶色のエレキギターが登場した。
「うわぁぁ…」
みんな初めて見るであろうエレキギターに感激している。私は、一度か二度見たことがあるけれどこんなに派手なものは初めて見たので驚いている。
「てことで、今日は少しだけ俺のギターを聞いてもらいたいと思います。」
「いぇぇぇぇい!」
男子の一人が言って空気が一気に盛り上がる。
ジャーン…
始まったのはなんか聞いたことのあるような曲で、もやっとしながら考えていると曲がサビに入った。そのおかげで思い出した。その曲は、最近SNSで話題の流行曲でこのクラス、年代なら必ず知っている名曲だった。教室でスピーカーを付けて、大音量で音を流しているため、かなり響く。他の先生が普段の学級などで時自分の得意な楽器を弾いたり、逆立ちをみんなに見せたりして楽しませてくれることはあったが、これは授業中だったら絶対に無理だ。今でも近所迷惑になっていないか心配になる。隣で学級遊び中の二組もさぞ迷惑にしていることだろう。でも、それ以上に先生のギターは格好良かった。だからこの髪型をして今日来たのかと納得する。
みんな友達同士で目を見合わせて「すごいね」と言っているかのよう。
演奏の後半からは、手拍子も加わって賑やかなまま幕を閉じた。

その後、かくれんぼもやったけれど秒で見つかってしまってあまり自分的には面白くなかった。全校の教室を借りてやったので大掛かりなものになった。
次は、肝試しということで体育館に全員集合している。まだかとまっていると突然、体育館の明かりが消えた。
「わぁ!!」
みんな驚いて怖がりの女子は泣いていた。
前に小さな灯が見えたと思ったら懐中電灯で先生の顔が下から照らされた。
「肝試しの始まりだーーー!」

ルールは簡単。グループごとに決められた校舎内のコースを回ってくるだけ。コースは二種類でグループでどちらのコースかは決められている。でも、一つミッションがあり、言った証拠として一つの教室の黒板かホワイトボードにグループ名を書かなければいけない。つまり、絶対に一つの教室の中には入らなければならないということ。ここは、班長で心霊系も怖くない和人に任せるしかない。
「じゃあ、一グループから順に初め!」
先生の呼びかけに倣って各組一グループが体育館から校舎内に入っていった。私のグループは三グループだからまだ時間がある。その間にもちゃんと、やることがある。
「よし!じゃあ待ってる子は寄せ書きしようか!」
リーダー格の一人が呼びかける。樋口先生は驚かし役だからもうここにはいない。
「オッケー」
そう、この学年でクラスごとに学級旗を作ることになっているのだ。一メートル以上もある白色の旗にみんなで寄せ書きをしていく。
【六の一最高!これからも卒業までよろしくね!】
【今までめっちゃ楽しかった!樋口先生も六の一のみんなも大好き!】
次々にいろんなメッセージが書かれていく。私も何を描こうか迷った末に
【六の一の楽しい生活が卒業まで続きますように】と書いておいた。
「じゃあ、次三グループの人きてー」
二組の先生に言われて案外早く、私たちの番がやってきた。ドキドキで心臓は大きな音で鳴り続けている。
「華花ちゃん行ってらっしゃい!」
「和人ガンバ!」
いろんな子に応援されてついにはじまる…

まず初めに校舎の中に入って階段を登ろうとしたところで、初めの仕掛けに驚かされる。階段に貼ってあったのは、血だらけのゾンビがプリントされた紙で私は思わず、「うわっ!!」と声が出てしまった。和人や貫太、夢は平気そうだけど由依ちゃんはもう号泣。夢が慰めてあげている。
そのあと幾つかのゾンビに驚かされながらも何とかミッションをクリアするための教室へたどり着く。遠くから、電話が鳴る音がする。さっきから鳴り止まないということはこれも仕掛けの一つだと考えるのが妥当だろう。こんなに本格的なものだとは思わなかったし、めちゃくちゃ怖い。電気はもちろんついていなくて唯一の明かりは非常玄関のまた外にある街灯と、転ばないようにと持たされた懐中電灯だけ。
「待って、中に誰かいる…」
ただここにいるだけで物凄く怖くて由依ちゃんも夢の腕を離さないというのに、まだこの中に誰かいるなんて。
「和人、そういうこと言わないでよ…余計に怖くなる。」
「ごめんごめん。じゃあ俺一人で行ってくるわ。」
こんな状況でも冷静な和人に全て任せて教室から少し離れたところで私たちは見守る。
「ううわわぁぁぁぁぁ!」
和人の叫び声と一緒に教室の中から、貞子が出てきた。(正確には貞子の格好をした、他学年の先生)
和人の声に驚いて、私もぎゃああああああ!と叫びながら後ろへ一気に下がる。
「ほら!やっぱなんか居た!」
少し落ち着いたところで、和人が黒板に名前を書いて退散する。協力してくれた先生にもちろんお礼を言って。
廊下を歩いていて、あの貞子の髪質がもっと良かったらさらに怖かっただろうなとバカな考えが頭をよぎるが、余計に怖くなるのでそれ以上考えるのはやめておいた。
結局その後もいくつかの仕掛けに引っかかったけど、貞子には及ばなかった。普段の落ち着きを忘れて、叫んでいたから和人に「意外とビビリなんだね」と言われたのが恥ずかしかった。

体育館へ戻ると、蘭々ちゃんに一番に心配された。
「大丈夫だった?!」
「うん…何とか」
蘭々ちゃんももう、肝試しが終わっていたから感想を聞いてみると、私たちとは別のルートだったことを知った。そっちのルートで、樋口先生が仕掛けていたらしい。だから、樋口先生とは合わなかったのかとどこか残念な気持ちになった。
その後も、静葉と学年一の秀才の岡崎君に話しかけられて怖かったということを話し尽くした。岡崎くんは私が唯一男子でよく話す子で、事前に調査されていた「心霊系が苦手な人」という質問で手を挙げていたことを思い出し、意外だと思った。何でもできるのに、そういうものには敵わないと言っていてギャップがまた面白かった。「僕、まだ順番が回ってきていないから心配なんだよね」と珍しく弱音を吐く岡崎くんに、「頑張って!」とだけ伝えておいた。
そして、静葉とはいつものようにデレっと喋った。

最後に学年全員で晩御飯を食べた。体育館で、食べたものは取り寄せのお弁当。胡麻がかかった白米と、おかずは天ぷらや唐揚げなどほとんど揚げ物だ。しかも大人用を人数分頼んだ為に量がすごく多い。
「美味しいけど、油と量がすごい…」
「だよね…」
みんなもそんな感じだった。
一方先生たちはご飯を食べている私たちの写真を撮っている。さっきからグループを一つ一つ回って、「写真撮るよー!」って言っている。
男子でノリノリに映る子もいれば「マジでやめて…」っていう子も何人かいた。そして私たちのグループにも樋口先生がきた。
「肝試し一番ビビってたの誰?」
そんなことを聞かれて、私と由依ちゃんが手を挙げる。すると先生は笑って「叫び声ちょっと聞こえてきた」と言った。めっちゃ恥ずかしかった。
ご飯を食べ終わって、簡単に帰りの会をして解散となった。もう八時を過ぎているのでみんな親の迎えが来て一緒に帰ることになっている。
「お母さーん」
外へ出るとお母さんはすぐに見つかった。こちらに向かって手を振っている。
「華花おかえり〜、楽しかった?」
「うん!…って、それどころじゃないよ。見てこれ」
そう言ってお土産袋をお母さんの顔の前に、持ってきた。それで何があったか察したらしく、苦笑いされた。
「お母さんがあんなに持たせるからじゃん」
「もう、そこをバレずにどう使うかでしょ。まあ、詳しいことは家に帰って聞くよ。」
周りが帰り始めているので私たちも早く帰ることにした。家に帰って、レジの件を話すと「一気に使うんじゃなくていろんな店で買えばよかったのに〜。バレないように使うのが楽しいんじゃん。」と言われて呆れてしまった。どっちが子供なのか…。
でも楽しいこともたくさんあって、修学旅行以降の少なくとも三日は修学旅行の話で盛り上がった。