「犯人が……同じ?」
ということはその事件の犯人は小泉明菜ということになる。とにかく嫌な予感がした。
『別にまた理於くんを疑っている訳では無いのよ、そこだけは安心して。』
「……わかってます。犯人はまだ分からないんですか?」
もし、犯人が小泉明菜だったら止めなきゃいけない。僕にはそれをする責任がある気がする。
『ええ。前回の事件の時もそうだったんだけど…。足跡が被害者のものしかなかったのよ』
安藤さんが教えてくれた今の情報だけで犯人が断定できた。確実に小泉明菜がこの事件を起こした。そう思った。ふと時計を見ると学校に行かなきゃいけない時間だったので安藤さんに、
「そうなんですか……。とりあえず学校に行かなきゃいけないので一旦失礼しますね」
『あ、忙しい時にわざわざごめんなさいね。というかそもそもこの事件はあなたに関係なかったわね』
よく良く考えればそうだ。安藤さんと繋がるのあくまで佐藤敦也さんの事件と僕の家で起きた火事の事件についてだけだ。