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「おかしいじゃん! なんでこんなことになるの!?」


突然の大崎くんの変化に咲は怒り狂っていた。


あたしたちしか残っていない放課後の教室内で、大崎くんの机をなぎ倒す。


「いきなり別れようってどういうこと!?」


本人はもういないのに、そんな質問を空中へ向けて吐き捨てている。


大崎くんの変化には確かに驚いた。


クラスメートたちも一様に何事かと注目した出来事にもなった。


「本当に、どうしたんだろうね」


咲の荒れっぷりに困惑しながら光が呟く。


肌が綺麗になった光は以前よりも鏡を見る回数が増えていた。


ずっと自分の顔を見ていたいらしい。


「廃墟に行くよ」


咲が荒々しい声で言い、2人を引き連れて歩き出す。


あたしの前を通り過ぎる寸前顎だけでついて来いと言われた。


あたしはしぶしぶ咲たちについて歩く。


でも、美緒になにかがあったのかもしれないと思うと、気が気でなくなってきた。


途中から歩くスピードも早くなり、廃墟に到着する頃には息が切れていた。


咲が先頭を歩いてリビングを大きく開く。


乱暴にドアが開かれたため、廃墟ないにバンッと大きな音が響いた。