麗音を家まで送ろうとしたけど、また『すぐそこなので大丈夫です。』と言われた、まるで僕に家を見せたくないみたいに。言われるがまま僕は家に帰った。
家に帰ると母はソファで寝ていた。僕は静かに毛布をかけてから、夜ご飯の支度をした。
夜ご飯を作り終わっても母が起きる気配が全くないので、先にお風呂に入ることにした。
麗音の話で何か引っかかることがあったので、ずっと
風呂に入りながら考えたが結局分からなかった。
風呂から出ても母はまだ寝ていた。でも、さすがに起こさなきゃダメだと思い体を揺さぶって無理やり起こす。母が休みの日に昼寝をすることは特に珍しいことではないが、この時間まで寝てるのは初めてたった。余程疲れているのだろう。
「………あ、帰ってたのね。今何時?…………やっば!すぐご飯の準備するから待ってて!」