『ピアノのことは忘れて今は旅行を楽しもう?』
すると麗音は手話で『そうだね!』と言って携帯を閉じた。
乗り換えをしながらも電車に乗ること2時間くらい。
「着いたー!」
智と茜は声を揃えて大きな声で叫んだ。
「本当に仲良いな、お前ら」
からかうつもりでそういうと二人は顔を真っ赤にしてから「どこが!」と再び二人はハモってそう言った。僕と麗音は思わず笑ってしまった。
世界的ピアニストによる発表会は明日との事なので今日は思い切り遊ぶ予定だ。
「とりあえず、まずは海だろ!」
「そうだな」
という訳で僕らは早速海に向かった。