僕のお友達に向かって母はお辞儀をしながら、
「どうも、春斗の母です。いつも春斗と仲良くしてくれてありがとうね。盲腸の手術だから、すぐ退院出来ると思うわ」
母は悲しい笑顔でそう言った。彼女は母の嘘を察したように母に話を合わせてくれた。
「こちらこそお世話になってます。春斗くんの友人の山本芽依です。もちろん!退院したら沢山遊んで貰います!」
と自己紹介した。彼女と沢山遊ぶのは入院より疲れる気がした、悪い気は全然しないけど。
それから、僕の提案で三人でトランプをやった。七並べだったり、神経衰弱だったり、本当に色々。勝敗はバラバラだった、僕が勝ったり、彼女が勝ったり、母が勝ったり。もちろん命令とかはなしだ。
たくさん遊んで彼女は笑顔で「また来るね!お母さんも楽しかったです!」そう言って家に帰って行った。
その後、五分くらい後に、芽依が帰ったのを見計らったみたいに蓮が来た。