俺はつばさを退院させた。

「おい、侑斗、どう言うつもりだ」

「つばさは連れて帰る、通院させるよ」

「つばさちゃんの命を縮めるつもりか」

兄貴は俺に食ってかかった。

「死ぬまでベッドに縛り付けておくつもりかよ」

俺も一歩も引かず反撃をした。

「自分が何をしようとしているのか、わかってるか」

「わかってるよ、つばさとの思い出を作ろうとしている」

俺は病院を後にした。

「侑斗、私、退院出来るの?」

「ああ、うちに帰ろう」

「嬉しい、ありがとう、侑斗」

俺は会社に長期休暇を出し、つばさと旅行へ出かけた。

いろいろな観光地を巡り、二人の時間を作り上げた。

「侑斗、楽しい」

この旅行が、つばさの人生最後になるとは思いもしなかった。

俺とつばさは、お互いを求めあった。
最後の夜になるとは誰が想像出来ただろうか。