路線バスが、海沿いの道から
山ん中に入っていくと、
今度は それまでとは 全然ちがう
風景が 見えてきた。
「田んぼが 段々だ。」
お皿が 重なる みたいに、
田んぼが 階段になって 山と山の
間をうめて、空に上る。
「棚田っていうんだよねー?」
ユキノジョウの母親も、外を見て
驚いている。
めずらしいってことか。
「そう、島の狭い場所を 開拓すると、そうなるんだろうね。小豆島の中山あたりは、まるでマチュピチュみたいだから驚くやろうね。」
副女さんが そう言って、
前を見ながら バスの料金を
出してる。
「マチュピチュって、何?」
ユキノジョウが 聞く。
「外国にある、天空の 遺跡。
そうやな、、降りて 上がれば、
もっとそんな感じに 見えるし。」
副女さんが、
楽しみにしとけ、って答えて
くれた時
窓から 石の柱が 見えて、
『中山~、中山~』
降りる バス停の 名前を
アナウンス された。
「はい、降りるよー!」
そう、副女さんに叫ばれて降りた
のは、港と 正反対に こんもり
山がある 映画な 場所で、
ユキノジョウは おどろいた。
「 箱庭みたい。」
めずらしく、ユリヤが バス停から
見下ろして、 つぶやいたのが、
ユキノジョウには意外だった。
下に、麦わらのお城みたいな
ドームみたいなのが みえる。
何だろう。この景色をみてる
ユリヤの顔。
何かが変わるような
感じがする。
ユキノジョウは、思うけど、
何かが分からない。
『今日、ボランティアで来てくれた家族さんですね。』
石の柱に縄が渡してるのを
くぐって 麦わら帽子の日焼けした、女の人がやって来る。
副女さんが 頭を下げて、
「人数が増えて、すいません。
よろしくお願いします。」
「全然いいですよ!ついでに舞台に出てもらってもいいですし!」
女の人は ボランティアをまとめる、芸術祭スタッフさんらしい。
着替えと、荷物用置き場を 教えて
もらって、ユキノジョウ達が、
縄の渡してるのをくぐって進むと、そこは、
神様がいる 昔話の場所 だった。
絶対いる!
オレは、監査女さんじゃないけど、すごく、神様がいるって、
感じる。
「ここって、何の場所?!」
山の坂を使って
緑がイキイキした、
芝生の階段になっている。
下には昔話にでてくる、
大きな かやぶきって家。
そして、坂の上を見ると、
こま犬と、
神様のいる場所がみえる。
間に、
長い小屋が 廊下みたいに ある。
祭の屋台が、段々になった
みたいな。
神様の場所の 後ろは、
山が せまっている。
何より、目立つのんが、
芝生の階段には、
たくさん着物が 干していた。
すごく、古っぽいのとかある。
「すごいやろ?神様が、人間のやる歌舞伎を見る場所やよ。今日はそのお手伝いをさしてもらうんやよ。」
神様の場所の 隣にある
板でてきた、屋台小屋で、
おそろいの Tシャツに
『ミノムシ』で着替える 。
ユキノジョウに、
副女さんが、教えてくれる。
「芸術祭って、けっこーボランティアでいろいろやるんやねー。」
ユキノジョウの母親は、
興味津々って顔を してる。
「普段は、やっぱり秋に、奉納農村型歌舞伎を集落の人達でやるみたいよ。今回は、芸術祭の企画で、
虫干しの後に 新しい演出で
歌舞伎を するみたいやよ。」
ユキノジョウの目の前には、
自分達の荷物以外に、
小道具?みたいな鳥とか
イノシシとかの 作り物が
置いてある。
これが、歌舞伎のか?
まったく、大人の考えは、
ユキノジョウには 分からない。
それでも、
ユキノジョウ達は、
和文字で学校の名前が入った
Tシャツで、
頭に手拭いを巻くと、
ザッ『ウラカタ』って、
感じになった。よし!
『では皆さん!午前中の作業は、
今虫干しをしている衣装の
ホコリを落として、片付けるのを、女性と子どもさんで。
男性は、今日の舞台作りと、
舞台の仕掛けを人力でする
お手伝いの段取りをします。
今、手を上げたスタッフに
教えてもらって下さい。
よろしくお願いします!!』
説明を聞いたら、
自分達は、干している モノの
ホコリ取りの役だと、わかった。
見ると、似たような カッコウで、おんなじ 学年みたいな
子ども達を見つける。
向うの Tシャツには 子ども会の
名前が 印刷してる。
「あー。オレらがアウェイか。」
ユキノジョウは、自然と
ユリヤと アコの手を にぎった。
子どもには、子どもの目線で、
見える 世界がある。
オレらの 探りあいがあるんだ。
山ん中に入っていくと、
今度は それまでとは 全然ちがう
風景が 見えてきた。
「田んぼが 段々だ。」
お皿が 重なる みたいに、
田んぼが 階段になって 山と山の
間をうめて、空に上る。
「棚田っていうんだよねー?」
ユキノジョウの母親も、外を見て
驚いている。
めずらしいってことか。
「そう、島の狭い場所を 開拓すると、そうなるんだろうね。小豆島の中山あたりは、まるでマチュピチュみたいだから驚くやろうね。」
副女さんが そう言って、
前を見ながら バスの料金を
出してる。
「マチュピチュって、何?」
ユキノジョウが 聞く。
「外国にある、天空の 遺跡。
そうやな、、降りて 上がれば、
もっとそんな感じに 見えるし。」
副女さんが、
楽しみにしとけ、って答えて
くれた時
窓から 石の柱が 見えて、
『中山~、中山~』
降りる バス停の 名前を
アナウンス された。
「はい、降りるよー!」
そう、副女さんに叫ばれて降りた
のは、港と 正反対に こんもり
山がある 映画な 場所で、
ユキノジョウは おどろいた。
「 箱庭みたい。」
めずらしく、ユリヤが バス停から
見下ろして、 つぶやいたのが、
ユキノジョウには意外だった。
下に、麦わらのお城みたいな
ドームみたいなのが みえる。
何だろう。この景色をみてる
ユリヤの顔。
何かが変わるような
感じがする。
ユキノジョウは、思うけど、
何かが分からない。
『今日、ボランティアで来てくれた家族さんですね。』
石の柱に縄が渡してるのを
くぐって 麦わら帽子の日焼けした、女の人がやって来る。
副女さんが 頭を下げて、
「人数が増えて、すいません。
よろしくお願いします。」
「全然いいですよ!ついでに舞台に出てもらってもいいですし!」
女の人は ボランティアをまとめる、芸術祭スタッフさんらしい。
着替えと、荷物用置き場を 教えて
もらって、ユキノジョウ達が、
縄の渡してるのをくぐって進むと、そこは、
神様がいる 昔話の場所 だった。
絶対いる!
オレは、監査女さんじゃないけど、すごく、神様がいるって、
感じる。
「ここって、何の場所?!」
山の坂を使って
緑がイキイキした、
芝生の階段になっている。
下には昔話にでてくる、
大きな かやぶきって家。
そして、坂の上を見ると、
こま犬と、
神様のいる場所がみえる。
間に、
長い小屋が 廊下みたいに ある。
祭の屋台が、段々になった
みたいな。
神様の場所の 後ろは、
山が せまっている。
何より、目立つのんが、
芝生の階段には、
たくさん着物が 干していた。
すごく、古っぽいのとかある。
「すごいやろ?神様が、人間のやる歌舞伎を見る場所やよ。今日はそのお手伝いをさしてもらうんやよ。」
神様の場所の 隣にある
板でてきた、屋台小屋で、
おそろいの Tシャツに
『ミノムシ』で着替える 。
ユキノジョウに、
副女さんが、教えてくれる。
「芸術祭って、けっこーボランティアでいろいろやるんやねー。」
ユキノジョウの母親は、
興味津々って顔を してる。
「普段は、やっぱり秋に、奉納農村型歌舞伎を集落の人達でやるみたいよ。今回は、芸術祭の企画で、
虫干しの後に 新しい演出で
歌舞伎を するみたいやよ。」
ユキノジョウの目の前には、
自分達の荷物以外に、
小道具?みたいな鳥とか
イノシシとかの 作り物が
置いてある。
これが、歌舞伎のか?
まったく、大人の考えは、
ユキノジョウには 分からない。
それでも、
ユキノジョウ達は、
和文字で学校の名前が入った
Tシャツで、
頭に手拭いを巻くと、
ザッ『ウラカタ』って、
感じになった。よし!
『では皆さん!午前中の作業は、
今虫干しをしている衣装の
ホコリを落として、片付けるのを、女性と子どもさんで。
男性は、今日の舞台作りと、
舞台の仕掛けを人力でする
お手伝いの段取りをします。
今、手を上げたスタッフに
教えてもらって下さい。
よろしくお願いします!!』
説明を聞いたら、
自分達は、干している モノの
ホコリ取りの役だと、わかった。
見ると、似たような カッコウで、おんなじ 学年みたいな
子ども達を見つける。
向うの Tシャツには 子ども会の
名前が 印刷してる。
「あー。オレらがアウェイか。」
ユキノジョウは、自然と
ユリヤと アコの手を にぎった。
子どもには、子どもの目線で、
見える 世界がある。
オレらの 探りあいがあるんだ。