それからほどなく。

 連休が始まって、泉の誕生日が来た。

「プレゼントあるでー」

 そうやって抱えながら持ってきたのは、なにやら大きな箱である。

「開けてみ」

 泉が箱を開けると、

「…あ、新品だ」

 そこにはピンクと赤の可愛らしいヘルメットがある。

「さすがにもう、はるかのお下がりってわけにもゆかんやろから」

 と一徹は言った。

「イッテツ、ありがと」

 泉は一徹のほほに軽くチュッとキスをした。

「あ、それでやね」

 と一徹が何やらごそごそとポケットを探り、

「これは、まぁ誕生日とはちゃうけど」

 と小箱を出した。