この時、声がした。

「私がどうかしたの?」

「え?」と声がした方を振り返った八乙女さん。

「亜留?」

 真っ先にマキさんが声をかけた。

 本田さんじゃないか。
 何で屋上に来たんだろうか?

(コイツ…)

 オレは無意識に本田さんとは目を合わせないようにした。
 ゆっくりと歩いて来た本田さんは八乙女さんの所へ。

「何だよ?」

 警戒をする八乙女さんだ。

「私がどうかしたのかなぁ?」

「お前、天崎とチューとはどう言う事だよ?」

「チュー? チューってネズミ?」