不思議な夢を見た。

とても、現実味のない夢を。


真っ白なパーテーションで仕切られた空間。


視線を上の方に向ければ、医療ドラマで見るような点滴があり。



なんで、と思いつつ、手に温かい何かが触れていると気づいた私は、視線を動かし、ハッとした。



「……どうして、泣いてるの?」


「……、」


「夏樹くん?」



これは、夢。

これが夢だとわかったのは、ベッド横の簡素なイスに座り、私の手を握りしめていたカレが、涙を見せたから。



カレに、涙は似合わない。

だって、カレは、別世界の人だから。


初めて、私がその存在を知ったときから、カレは、華やかな世界で生きていた。



男女問わず、誰とでも仲良くなって、なのに嫌味がない、アイドルみたいな人気者。



カレは、いままでも……。

そして、これからも、私の憧れだ。