僕らのノイズ ※最後の願いは、十分考えたうえで送信してください。

 ドクンドクン、ドクンドクン……と高鳴る心臓の音に負けないくらい、清々しい空気が全身を包みこんだ。

 ――最高っっっっ!!!!!!

 そう叫びながら両手を空に掲げる。心がふわりと浮いた。あんなに白くて眩しい太陽さえ、今ならこの手で掴めてしまいそう。

 願いが、私の願いが二つとも――叶ったんだ。
 思い通りだ。全部、全部……。

 自然と、スマホに手が伸び、夢中でタツさんに返信メールを打ち始めた。

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宛先:タツ@サイト管理人
返信先:〇〇〇〇〇@△△△.com
件名:ありがとうございます!!!!

タツさんへ

叶いました!!二つとも!!(同時じゃなかったけれど)
でも、一つ気になることがあります。
私が通っている高校の名前、教えたことないのにどうして、大会の結果をご存じなんですか?

佐々木 夕夏

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 メールを打ちながら、手が震えるあまり、すべて打ち終えるまでがやけに長く感じて少し苛立ちそうになった。一瞬、頭がぎゅうっと絞られているような、でも、頭痛とは違う、目の前のことしか見えない感覚に支配されて、眉を中央に寄せた。
 
 なんだろう、今の。

 目を一度閉じて、深く息を吸って、静かに吐いた。
 目をゆっくり開けると、澄んだ水色の青空は、私を包み込んで盛大に祝福してくれているような気がする。すべてを味方につけたみたいで、もう何も怖いものがないとすら思えてしまう。

 少し落ち着いた頃、返信メールをさっと読み返し、そのまま送信した。

 スマホをポケットにしまって、胸より少し下まである高さの柵に寄りかかった。