第36話 ピンキーダイナマイト解散

 3月上旬、ピンキーダイナマイトのメンバーはまゆみ家へ集まっていた。以前からメンバー同士でも話し合っていた解散の話をFUELに配信で伝える為であった。セッティングを終えてメンバーは遂に最後の配信を行う事となった。

 明日香「皆さ~ん、こんにちは。ピンキーダイナマイトの明日香よ。」
 沙也香「同じく沙也香です」
 ささもっちゃん「ささもっちゃんだ~い!」
 友子「天才友子だよ」
 まゆみ「まゆみで~す」
 奈緒「うちわが必要な季節ですね。今日も暑~い奈緒です」
 明日香「今日はおふざけ無しって言ってるでしょうが!」
 奈緒「その方が私達らしいじゃん、馬鹿」
 明日香「馬鹿じゃないわよ」
 沙也香「今日は皆さんに重要なお話が有って配信しています」
 明日香「そうなのよ。実は、私達ピンキーダイナマイトはこの配信を持ちまして解散する事になったの」
 ささもっちゃん「ええ~」
 まゆみ「ささもっちゃん、当事者だよ」
 友子「それは知らなんだって言ってるよ皆」
 まゆみ「コメントの数が凄いです。解散しないでっていっぱい来ていますよ、ぐすん」
 明日香「今回、こういう寂しい発表になってしまったのは残念だわ。だけど、年下メンバーのささもっちゃん、友子、まゆみの3名が進学を希望し、今年で高校を卒業する奈緒さんが、今後は東京でソロアイドルとして活躍したいと言う意見に分かれた事により今後の進路は明確に決まってたのよね」
 沙也香「そうなんです。なので、私達は前を向いて明るく進んでいこうと思いました」
 ささもっちゃん「明るい解散なのだ」
 友子「泣く事は無いんだよ。泣き虫はピンキーには居ません」
 まゆみ「さっきから泣いてるんだけど私、もう」
 明日香「これから私、明日香と沙也香の2人は東京で事務所を立ち上げ、私は社長兼プロデューサーとして、沙也香はマネージャーとして、奈緒さんを支えて行けたらと思ってるわ。やり手芸能社長になるから宜しくね」
 沙也香「私も敏腕マネージャーになりたいと思います。今後とも宜しくお願いします。奈緒ちゃんからもFUELに向けてメッセージをお願いしますよ」
 奈緒「私はこれから東京へ旅立ちます。ソロアイドルはやった事無いけど色んな人との出会いがまたあると良いなと思ってます。あと地元でお世話になった方達にも感謝ですね。早くソロになって活動がしたいですね。じゃあ年下メンバーも挨拶をお願いね」
 ささもっちゃん「明るく振る舞ってましたが私はアイドルを辞めたくないです。お別れするのは辛いです。でも、笑顔ささもっちゃんで居たいから『今日まで有難う』とニコニコで言うですぅ~」
 奈緒「ささもっちゃん、君は最高だったよ。その笑いのセンス忘れないでね」
 ささもっちゃん「卒業式の校長先生みたいですぅ~」
 奈緒「次、友子ちゃん」
 友子「はい。ええと、こんなに特徴も無い馬鹿なあたしが人気になれた事は、一生忘れられない思い出だよ。皆、有難う。でもこれでイケメン彼氏を作れるので嬉しいですよ。おほほ」
 奈緒「泣きながら言うな、友子」
 友子「はい、本当は寂しいよぉ~」
 奈緒「頑張り屋の友子は面白い彼女になるんだよ」
 友子「うん♡」
 まゆみ「私はまだ続けて行きたいですけど、もうお別れなんですね。こんな引っ込み思案の私がここまで成長できたのは、皆に可愛がられて来たからですね」
 ささもっちゃん「良いように言うな」
 友子「まゆみちゃんとはやって行けないよ」
 まゆみ「こんな軽口叩いても仲が良いのは、私の裁量のなせる業だと思いますね。今までどうも有り難う御座いました。まゆみは永遠にミルキーアイドルです、ぐすん」
 奈緒「ミルキー、よく頑張ったね。何時までも好奇心旺盛なまゆみちゃんで居てね」
 明日香「私達は今日を持って解散するけど、また皆に会える日が来ると信じているわよ」
 沙也香「だから、これからも私達を忘れないで下さいね」
 奈緒「これで配信を終わりたいと思います。最後にささもっちゃん何か言う?」
 ささもっちゃん「ささもっちゃんはこれからも続くのだ、わはははは」
 友子「なははは」
 まゆみ「おほほほほ」
 ささもっちゃん&友子「真似すんなまゆみ~、バシッ」
 まゆみ「痛~い!何すんのよ!!」
 6人「バイバイ~」
 まゆみ「ミルキーキスだよ♡」
 5人「おぇ~(笑)」

 こうして、ピンキーダイナマイトは最後の配信を持って解散したのだった。