第15話 ららぽちラジオゲスト出演

 8月中旬、ピンキーダイナマイトメンバーは地元高知県のラジオ局に来ていた。今日は、以前共演を果たしたららぽちのラジオ番組にゲストとして呼ばれていたのだった。ららぽちは高知県でラジオの冠番組を持っており、もう2年間もレギュラーを務めている。メンバーもららぽちの様に番組を持ちたいと思う様になっていた。

 明日香「ここだわ。FMはちきん。このラジオ局の土曜日15時から1時間、ららぽちの枠があるんだわ」
 沙也香「ららぽち凄いね。1時間もやってるんだね」
 ささもっちゃん「どんなコーナーがあるのかな?ささもっちゃんのフライを揚げましょうコーナー作って貰おう」
 友子「じゃあ友子はメントスコーラ一気飲みのコーナーがいいなぁ」
 まゆみ「そんなコーナーはないよ、きっと。ヤル気あるの皆は」
 奈緒「あっ、プロデューサーさんだよ。皆羽交い絞めにして」
 明日香「何で羽交い絞めにするのよ、馬鹿」

 加藤「プロデューサーの加藤です。皆がピンキーダイナマイトのメンバーだね。初めまして」
 奈緒「加藤プロデューサーさん。大好きです。会ったばかりなのにドキドキします」
 加藤「どうしたんだい?奈緒ちゃんだっけ。くっ付かれると恥ずかしいよ。好きなんて嘘言わないでぇ」
 奈緒「好きになったものは仕方ないです。ピンキーもレギュラー1枠下さいね。お願いします」
 加藤「それに関しては超前向きに検討させて下さい」
 明日香「いやらしいわね。そんなやり方でレギュラーを勝ち取らないで、分かった?」
 沙也香「流石というべきだね」
 ささもっちゃん「まさに速攻!」
 友子「友子ももっと好きで~す。加藤さ~ん」
 まゆみ「やめなよ。奈緒先輩と違ってDカップしかないじゃん」
 友子「うるさいよ」

 メンバーは奈緒のプロデューサー籠絡作戦によりレギュラーを勝ち得る手前までやって来た。そして、勢いをつけたメンバーは加藤に連れられ、ラジオ局内に入りブースの外までやって来た。そこにはららぽちのメンバー達が打ち合わせをしており、後本番まで10分という所だった。

 奈緒「どうも、土佐の荒波が育んで生まれたHカップの奈緒で~す」
 リン「あっ、奈緒ちゃんだ。今日は宜しくね」
 明日香「宜しくお願いしますわね」
 ささもっちゃん「私達はどのコーナーに出るんですか?揚げ物のコーナーとか有ります?」
 華「それはないかな、あはは。後、フリートーク、お便り紹介コーナーの後でゲストを呼ぶ事になっているから」
 沙也香「ゲストに呼んで貰って光栄です」
 桜「近い年齢なのでざっくばらんにお願いね」
 友子「OK任せて」

 ららぽちは打ち合わせを終え、ブースに入り番組は始まろうとしていた。『ららぽちの八金ラジオ』という番組のタイトルである。ピンキーメンバーは初のラジオ放送現場に立ち会い緊張を隠せなかった。ららぽちメンバーは手慣れた様子で準備し、そして、番組は始まったのだった。

 リン「さぁ、始まりました。ららぽちの八金ラジオ。パーソナリティーのリンと」
 華「華と」
 桜「桜で~す」
 リン「いや~、最近は熱いですねぇ。暑いときはアイスに限るけど2人はどんなアイスが好き?」
 華「華はかき氷ですね。一気に食べてキーンとするのが好きです」
 桜「私はバニラアイスが好きで~す。ナッツが入っているのが好きで~す」

 オープニングのフリートークを見ていたピンキーメンバーはブースの外で話し始めた。

 奈緒「ああっやって話すんだね。全然ボケなくていいのかなぁ?」
 友子「私ならストレス溜まっちゃうけど」
 ささもっちゃん「受け狙いしなきゃ。ラジオの向こうの人が噴き出すぐらい」
 明日香「そういうもんじゃないのよラジオは」
 沙也香「ちょっとしたギャグは必要だけどね」
 まゆみ「私は多分もうこのメンバーに毒されているんだわ。これが本当の可愛いトークなんだわ」
 奈緒「聞き捨てならないな。私達がまるでヨゴレアイドルみたいじゃない」
 ささもっちゃん「取り押さえろ、友子先輩」
 友子「うりゃ、御免なさいと言いなさいまゆみ」
 まゆみ「嫌よ。私可愛いトークがしたいもん」
 沙也香「止めろよ、ららぽちのトーク終わるぞ」
 明日香「次はお便りのコーナーになるわよ、ちゃんと聞いて」

 ピンキーメンバーがふざけていると、番組は次のコーナーへ差し掛かった。次はリスナーからのお便りのコーナーだ。

 リン「それでは、さっそく最初のお便りです。ららぽちの皆さんこんにちは」
 華「こんにちは」
 桜「こんにちは」
 リン「皆さんは夏休みになって何処へ行きましたか?僕は千葉の親戚の家へ帰省していました。との事ですが2人は何をしてた?私はプールへ泳ぎに行ってたよ」
 華「夏祭りに行ってました」
 桜「私は沖縄へ旅行に行ってました」

 お便りのコーナーに入ってからピンキーメンバーがまた外で話し始めた。

 奈緒「こういうのってフリとして受け取るんじゃないんだね。皆だったらどう返す」
 ささもっちゃん「はい、動物園に行って馬と鹿ばかり褒めてました」
 奈緒「はい合格。友子ちゃんは?」
 友子「お父さんにお弁当渡しに県庁へ行って、お弁当を忘れて来ましたと報告して来ました」
 奈緒「おもしろいね」
 友子「奈緒先輩は?」
 奈緒「私はアメリカの秘密基地エリア51を偵察に行って参りました」
 友子「UFOが目撃されている所だ」
 ささもっちゃん「スゲェー」
 奈緒「まゆみちゃんは?」
 まゆみ「ええと、大した事無いんですけどホエールウォッチィングへ行ってましたよ」
 ささもっちゃん「どうやって?ツアーで行ったの?」
 まゆみ「自家用クルーザーで行っておりました。えへへ」
 奈緒「ささもっちゃん、友子ちゃんやりなさい」
 ささもっちゃん「この金持ちがぁ~」
 友子「うらやましいぞぉ~」
 沙也香「だから、止めろっていってるだろう。うるさいって」
 明日香「なんで質問にボケなきゃいけないのよ、奈緒さん静かにして」
 奈緒「すまん」
 友子「すまん」
 ささもっちゃん「すまん、すまん」
 まゆみ「完全にまゆみ毒されちゃったの、とほほ」

 こうしている内にいよいよメンバーがゲストに呼ばれる時がやって来た。そしてゲストトークのコーナーが始まった。

 リン「それではここで、ゲストさんを呼んでみたいと思います。ハガキやメールで出て欲しいと反響も多かったこのグループです」
 華「それでは登場していただきましょう」
 桜「ピンキーダイナマイトの6人で~す」

 明日香「こんにちは、ピンキーダイナマイトのリーダーの明日香です」
 沙也香「サブリーダーの沙也香です」
 ささもっちゃん「ささもっちゃんで~す。ささもっちゃんはいるぅ~」
 友子「絶対それ言うよね。あっ、私は花占いではヒヤシンス、友子で~す」
 まゆみ「キャラが違いすぎるよ友子。あっ、まゆみと申します。宜しくお願い致します」
 奈緒「皆の糖質、心に脂肪、炭水化物界のフルパワーマーメイド奈緒で~す」
 一同「私達ピンキーダイナマイトです」

 リン「あはは、ピンキーダイナマイトはおもしろいねぇ。さっそくですが、質問のお便りが来ているのでご紹介しましょう」
 華「はい、ららぽち、ピンキーダイナマイトの皆さんこんばんは。僕はピンキーの大ファンなんですが、ピンキーダイナマイトの皆さんは男の人にドキッとする所はどういう所ですか?」
 明日香「私は車を運転するときに片手で運転するワンハンドステアリングに痺れたりするわね」
 沙也香「それ明日香のお父さんでしょ?」
 明日香「うるさいわね。カッコ良くしてるんだからそういう事言うの止めて欲しいわね」
 桜「沙也香さんは?」
 沙也香「私は格闘技をやっているので、ハイキックで1撃で倒してしまったりするとカッコいいと思ってしまうよね」
 華「次はまゆみちゃん」
 まゆみ「私は車でバックをしている時に片手でハンドルを回す仕草ですね」
 友子「よくある奴それ」
 ささもっちゃん「明日香先輩ともちょっと被ってるし」
 リン「じゃあ友子ちゃんは?」
 友子「友子は~壁ドンドン」
 桜「壁ドンじゃなくて?」
 友子「壁ドンドンは凄く怒っているからカッコいい」
 まゆみ「それ友子本人居ないじゃない?ただ壁叩いているだけでしょう?」
 友子「そうだよ。それがいいの友子は」
 ささもっちゃん「女性を置いてどんどん先に行く人」
 明日香「なんでよ。そういう人大嫌いよ、私は」
 奈緒「置いて行かれそうになるの着いてくの楽しいかもね。ドキドキして」
 まゆみ「ちょっとわかります。奈緒先輩は?」
 奈緒「大きいお腹ぼよ~ん、いやマジで」
 一同「……」
 奈緒「私のぽっちゃり好きは理解されないの知ってるもんねぇ~。ぽっちゃり組合をアイドル界に作ってやろうその内」
 リン「奈緒ちゃんの変わった好みが分かった所で1曲聞いて下さい、ららぽちでフューチャーマイン!」

 曲が流れ出すと皆は一斉に奈緒の男の趣味は変わっていると笑ったのだった。そして、トークは続き、ラジオは〆に差し掛かっていた。

 リン「それでは今日はピンキーダイナマイトの皆さん有難う御座いました」
 メンバー「有難う御座いました」
 華「また何処かで共演出来たらいいね」
 桜「また遊びに来て下さい」

 こうして、ラジオの生放送は終わり、メンバーはららぽちやスタッフに別れを告げ、帰る事となった。