第11話 初の慰安旅行へ
6月中旬、ピンキーメンバーは第1回路上ライブを成功させた売上金で、初の慰安旅行に来ていた。温泉に浸かってゆっくりのんびりしようと愛媛の道後温泉に来ていた。温泉に行ってみたらと言い出したのはまゆみの母であった。初の温泉旅行にメンバーはテンションが上がり切っていた。
奈緒「皆お風呂に行くよ」
明日香「私は後から行きますから先行ってて」
奈緒「何が不都合なことあるんだ。教えろぉ~明日香」
沙也香「そうだよ。そんな隠し事良くないぞ」
ささもっちゃん「おっぱいのことですか?気にしてるんですか?」
奈緒「女同士気にする事ないじゃないの。明日へ向かえ、円すい乳」
まゆみ「そうですよ。大きかったらそれはそれで重たいですよ。肩こりますし」
友子「早くお風呂行こうよ。皆」
明日香は密かに豊胸トレーニングを行い、念願叶い、Bカップになる夢を願っていたのだった。彼女の乙女心は小さな胸にしまってあったが、ここへ来て一気に溢れ出すこととなる。
明日香「もういいわよ。あなた達先行ったらいいじゃない私帰るわ」
奈緒「どうしたの明日香。地鶏まだ食べてないよ」
明日香「うるさいわよ。おっぱい大きいのそんなに偉い?」
奈緒「偉いです。過去の偉人パイオツ・カイデェーさんも言ってるよ」
沙也香「奈緒ちゃん?」
奈緒「何?」
バシンッと平手打ちする音が響いた。
奈緒「沙也ちゃん?」
沙也香「いくら明日香でも傷づく事だってあるしさ。あんまりオチョくるのやめなよ」
ささもっちゃん「そうですよ自分が一番おっぱい大きいからって酷いですよ」
友子「そうだよ奈緒先輩がいけないんだぁ~」
まゆみ「……」
その時だった。奈緒の中で何かがはじけたのは。
奈緒「あんたに傷つく事の意味分かんの?」
沙也香「……。奈緒ちゃん。どうしたの?目が怖いよ」
奈緒「ちんたら楽しそうに生きてるあんたなんかに何が分かるんだよ」
沙也香「ごっ、ごめん」
奈緒「こっちは両親死んでて必死で新聞配って生きてんだ。お前なんかに分かってたまるか」
その時、明日香が立ち上がり奈緒を思いっきり殴った。
明日香「偉そうに言ってんじゃないわよ。だかが両親居ないぐらいでなめないでよ」
辺りは静まり返り、奈緒は呆然としていた。小学5年生の時以来、本気で切れたが、それと同じぐらいの衝撃を自分が受け止める事になろうとは俄かには信じられなかったのだ。正気に戻った奈緒は口を開いた。
奈緒「明日香が帰る事ないよ。私が帰るよ」
明日香「そう…」
奈緒は障子を開け、足早に部屋を後にした。
友子「さあ皆さん改めてお風呂などどうですか?」
4人「……」
友子「…」
ピンキーダイナマイト始まって以来の亀裂にメンバーは意気消沈したのだった。
一方、奈緒は夜のネオン街を一人彷徨っていた。
奈緒「親以外で初めてだ。あんなに必死で切れた顔。全部私が悪いんだ。謝るべきなんだ。でも……。なんであんなに怖い顔出来るんだろう?」
奈緒には固定概念外しや習っている空手・合気道の腕以上に人には負けない圧倒的正負のエネルギーを持っていると信じ込んでいた。それを情熱として使っていたのだ。明日香も情熱がある子だと知りながらもあんなにエネルギーを出せる女の子だったのかと今更ながら思うのだった。
奈緒「明日香はもしかして…」
その頃、沙也香は一人で繁華街を彷徨う奈緒を探しに来ていた。
沙也香「すいません。ちょっと通してください」
不良A「痛てぇな、どこ見て歩いてるんだぁ~」
沙也香「御免なさい。急ぐので。すいません」
不良B「待てや。ちょっと付き合えや、道後の夜を満喫させたるわ」
???「止めろ」
そこに現れたのはたまたま一人で旅行にきていた担任のエロ泉谷だった。
不良A「なんだおっさん。死ねや」
不良B「あの世で詫びろやジジイ」
殴りかかって来た2人に対してエロ泉谷はごつい腕で2人の腕をつかみ、
エロ泉谷「あの世行はお前らだ」
というと、正拳中段突きを2人にお見舞いするのだった。2人はすぐに心が折れ、謝って帰っていくのだった。
エロ泉谷「大丈夫か、工藤」
沙也香「あんたそんなに強かったのかよ」
エロ泉谷「まあな」
沙也香「奈緒ちゃんを探してるけど見なかったか?」
エロ泉谷「何、奈緒ちゃん、来ているのか?」
沙也香「来てたけど喧嘩して出て行っちゃたよ」
エロ泉谷「そうかじゃあ手分けして探すか」
沙也香「うん」
そうして2人は奈緒の姿を追って行くのだった。
しばらくすると写真店の前で突っ立ている奈緒を見つけた。
沙也香「奈緒ちゃん」
奈緒「沙也ちゃん……」
エロ泉谷「奈緒ちゃん僕だよ」
奈緒「先生もいるんだどうして……」
沙也香「奈緒ちゃんごめん。私がつまらない事でこの旅行駄目にしちゃったね」
奈緒「ううん。そうじゃないよ、私が調子に乗ってたんだ。ゴメン」
沙也香「私の事はいいの。でも明日香は今回の旅行楽しみにしてたんだよ。ホントは胸の事とかもまあ、ちょっとは気にしていたかもしれないけど、ピンキーダイナマイトで売上5位だったじゃん。だから気にしてたと思うんだ自分は必要かってね」
奈緒「そっか。そうだったんだね」
沙也香「それに明日香はお母さんいないんだよね。小学生の時には病気で死んだんだって」
奈緒「やっぱり。そうだったんだ」
沙也香「明日香はきっと奈緒ちゃんに分かって貰いたいんだよ」
奈緒「知ってたんだ、私の事も」
沙也香「それはだいたいの生徒は知ってるよ。だから帰ろう旅館に」
奈緒「うん。謝るよ明日香にも皆にも。腹割って明日香と話してみたいな」
沙也香「それは何時になるか分かんないけどね」
エロ「それじゃ俺もおじゃましますか」
沙也香「来んなやエロ!」
奈緒「今日の所はお引き取りを」
こうして2人は旅館に戻るのだった。部屋では3人が固まって、明日香が1人離れて座っていた。
沙也香「ただいま」
奈緒「う~す。しゃ~す」
明日香「???」
沙也香「そこのお土産屋さんで坊ちゃん団子買ってきたよ。皆で食べよ」
友子「やったぁ!全部友子のだ」
ささもっちゃん「私も欲しいなぁ」
まゆみ「二人とも止めて」
奈緒「明日香にはこれだよ~」
明日香「……」
奈緒「青果店で買ったリンゴ2つおっぱいに装着」
明日香「止めて」
奈緒「どーだどーだ。ぐりぐり胸ぇ~」
明日香「止めてって言ってるでしょ」
その時、バシィっという音が気持ちいいほどはっきり聞こえた。奈緒が明日香を平手打ちしたのだった。
奈緒「あのさ……。もうこれで許せ明日香」
明日香「そっ、そう」
奈緒「悪かったよ色々と」
明日香「それでお相子のつもり」
バシィ!!今度は明日香が奈緒を張り倒した。そして、奈緒を見つめると2人して笑いあった。
明日香「あははは」
奈緒「あははは」
明日香「あはははって指さすなよ。意味変わってくるだろ、貴様」
奈緒「わりぃわりぃそんな笑い方するんだなお前は」
ささもちゃん「ささもっちゃんで~す。こんな笑い方で~す。むははは」
友子「友子はウフフが似合うよ。見て皆。まゆみちゃんも笑いなよ」
まゆみ「わたしはちょっと……」
沙也香「お前も笑え。このこのっ!!」
まゆみ「やめてくらはい。ウフフフ」
皆して笑いあったメンバーは握手したりハグしたりして2時間の出来事をゆっくり忘れていくのだった。
そして皆で温泉に入り、流しあいをしたり、お尻の形を自慢しあったりした。夕ご飯は豪勢に地鶏料理を堪能し、恒例のまくら投げもして夜を迎えた。全員がスヤスヤ眠る中、ぽつりと、
明日香「奈緒さん起きてる」
奈緒「起きてるけど、何」
明日香「私ね実は奈緒さんと似ていてね……」
奈緒「分かってる。皆まで言わない。明日香は……
………………お尻に自信あるんだろぅ?」
明日香「最低、死ね。……。ありがと、奈緒ちゃん」
こうして初の慰安旅行は終わっていくのだった。
6月中旬、ピンキーメンバーは第1回路上ライブを成功させた売上金で、初の慰安旅行に来ていた。温泉に浸かってゆっくりのんびりしようと愛媛の道後温泉に来ていた。温泉に行ってみたらと言い出したのはまゆみの母であった。初の温泉旅行にメンバーはテンションが上がり切っていた。
奈緒「皆お風呂に行くよ」
明日香「私は後から行きますから先行ってて」
奈緒「何が不都合なことあるんだ。教えろぉ~明日香」
沙也香「そうだよ。そんな隠し事良くないぞ」
ささもっちゃん「おっぱいのことですか?気にしてるんですか?」
奈緒「女同士気にする事ないじゃないの。明日へ向かえ、円すい乳」
まゆみ「そうですよ。大きかったらそれはそれで重たいですよ。肩こりますし」
友子「早くお風呂行こうよ。皆」
明日香は密かに豊胸トレーニングを行い、念願叶い、Bカップになる夢を願っていたのだった。彼女の乙女心は小さな胸にしまってあったが、ここへ来て一気に溢れ出すこととなる。
明日香「もういいわよ。あなた達先行ったらいいじゃない私帰るわ」
奈緒「どうしたの明日香。地鶏まだ食べてないよ」
明日香「うるさいわよ。おっぱい大きいのそんなに偉い?」
奈緒「偉いです。過去の偉人パイオツ・カイデェーさんも言ってるよ」
沙也香「奈緒ちゃん?」
奈緒「何?」
バシンッと平手打ちする音が響いた。
奈緒「沙也ちゃん?」
沙也香「いくら明日香でも傷づく事だってあるしさ。あんまりオチョくるのやめなよ」
ささもっちゃん「そうですよ自分が一番おっぱい大きいからって酷いですよ」
友子「そうだよ奈緒先輩がいけないんだぁ~」
まゆみ「……」
その時だった。奈緒の中で何かがはじけたのは。
奈緒「あんたに傷つく事の意味分かんの?」
沙也香「……。奈緒ちゃん。どうしたの?目が怖いよ」
奈緒「ちんたら楽しそうに生きてるあんたなんかに何が分かるんだよ」
沙也香「ごっ、ごめん」
奈緒「こっちは両親死んでて必死で新聞配って生きてんだ。お前なんかに分かってたまるか」
その時、明日香が立ち上がり奈緒を思いっきり殴った。
明日香「偉そうに言ってんじゃないわよ。だかが両親居ないぐらいでなめないでよ」
辺りは静まり返り、奈緒は呆然としていた。小学5年生の時以来、本気で切れたが、それと同じぐらいの衝撃を自分が受け止める事になろうとは俄かには信じられなかったのだ。正気に戻った奈緒は口を開いた。
奈緒「明日香が帰る事ないよ。私が帰るよ」
明日香「そう…」
奈緒は障子を開け、足早に部屋を後にした。
友子「さあ皆さん改めてお風呂などどうですか?」
4人「……」
友子「…」
ピンキーダイナマイト始まって以来の亀裂にメンバーは意気消沈したのだった。
一方、奈緒は夜のネオン街を一人彷徨っていた。
奈緒「親以外で初めてだ。あんなに必死で切れた顔。全部私が悪いんだ。謝るべきなんだ。でも……。なんであんなに怖い顔出来るんだろう?」
奈緒には固定概念外しや習っている空手・合気道の腕以上に人には負けない圧倒的正負のエネルギーを持っていると信じ込んでいた。それを情熱として使っていたのだ。明日香も情熱がある子だと知りながらもあんなにエネルギーを出せる女の子だったのかと今更ながら思うのだった。
奈緒「明日香はもしかして…」
その頃、沙也香は一人で繁華街を彷徨う奈緒を探しに来ていた。
沙也香「すいません。ちょっと通してください」
不良A「痛てぇな、どこ見て歩いてるんだぁ~」
沙也香「御免なさい。急ぐので。すいません」
不良B「待てや。ちょっと付き合えや、道後の夜を満喫させたるわ」
???「止めろ」
そこに現れたのはたまたま一人で旅行にきていた担任のエロ泉谷だった。
不良A「なんだおっさん。死ねや」
不良B「あの世で詫びろやジジイ」
殴りかかって来た2人に対してエロ泉谷はごつい腕で2人の腕をつかみ、
エロ泉谷「あの世行はお前らだ」
というと、正拳中段突きを2人にお見舞いするのだった。2人はすぐに心が折れ、謝って帰っていくのだった。
エロ泉谷「大丈夫か、工藤」
沙也香「あんたそんなに強かったのかよ」
エロ泉谷「まあな」
沙也香「奈緒ちゃんを探してるけど見なかったか?」
エロ泉谷「何、奈緒ちゃん、来ているのか?」
沙也香「来てたけど喧嘩して出て行っちゃたよ」
エロ泉谷「そうかじゃあ手分けして探すか」
沙也香「うん」
そうして2人は奈緒の姿を追って行くのだった。
しばらくすると写真店の前で突っ立ている奈緒を見つけた。
沙也香「奈緒ちゃん」
奈緒「沙也ちゃん……」
エロ泉谷「奈緒ちゃん僕だよ」
奈緒「先生もいるんだどうして……」
沙也香「奈緒ちゃんごめん。私がつまらない事でこの旅行駄目にしちゃったね」
奈緒「ううん。そうじゃないよ、私が調子に乗ってたんだ。ゴメン」
沙也香「私の事はいいの。でも明日香は今回の旅行楽しみにしてたんだよ。ホントは胸の事とかもまあ、ちょっとは気にしていたかもしれないけど、ピンキーダイナマイトで売上5位だったじゃん。だから気にしてたと思うんだ自分は必要かってね」
奈緒「そっか。そうだったんだね」
沙也香「それに明日香はお母さんいないんだよね。小学生の時には病気で死んだんだって」
奈緒「やっぱり。そうだったんだ」
沙也香「明日香はきっと奈緒ちゃんに分かって貰いたいんだよ」
奈緒「知ってたんだ、私の事も」
沙也香「それはだいたいの生徒は知ってるよ。だから帰ろう旅館に」
奈緒「うん。謝るよ明日香にも皆にも。腹割って明日香と話してみたいな」
沙也香「それは何時になるか分かんないけどね」
エロ「それじゃ俺もおじゃましますか」
沙也香「来んなやエロ!」
奈緒「今日の所はお引き取りを」
こうして2人は旅館に戻るのだった。部屋では3人が固まって、明日香が1人離れて座っていた。
沙也香「ただいま」
奈緒「う~す。しゃ~す」
明日香「???」
沙也香「そこのお土産屋さんで坊ちゃん団子買ってきたよ。皆で食べよ」
友子「やったぁ!全部友子のだ」
ささもっちゃん「私も欲しいなぁ」
まゆみ「二人とも止めて」
奈緒「明日香にはこれだよ~」
明日香「……」
奈緒「青果店で買ったリンゴ2つおっぱいに装着」
明日香「止めて」
奈緒「どーだどーだ。ぐりぐり胸ぇ~」
明日香「止めてって言ってるでしょ」
その時、バシィっという音が気持ちいいほどはっきり聞こえた。奈緒が明日香を平手打ちしたのだった。
奈緒「あのさ……。もうこれで許せ明日香」
明日香「そっ、そう」
奈緒「悪かったよ色々と」
明日香「それでお相子のつもり」
バシィ!!今度は明日香が奈緒を張り倒した。そして、奈緒を見つめると2人して笑いあった。
明日香「あははは」
奈緒「あははは」
明日香「あはははって指さすなよ。意味変わってくるだろ、貴様」
奈緒「わりぃわりぃそんな笑い方するんだなお前は」
ささもちゃん「ささもっちゃんで~す。こんな笑い方で~す。むははは」
友子「友子はウフフが似合うよ。見て皆。まゆみちゃんも笑いなよ」
まゆみ「わたしはちょっと……」
沙也香「お前も笑え。このこのっ!!」
まゆみ「やめてくらはい。ウフフフ」
皆して笑いあったメンバーは握手したりハグしたりして2時間の出来事をゆっくり忘れていくのだった。
そして皆で温泉に入り、流しあいをしたり、お尻の形を自慢しあったりした。夕ご飯は豪勢に地鶏料理を堪能し、恒例のまくら投げもして夜を迎えた。全員がスヤスヤ眠る中、ぽつりと、
明日香「奈緒さん起きてる」
奈緒「起きてるけど、何」
明日香「私ね実は奈緒さんと似ていてね……」
奈緒「分かってる。皆まで言わない。明日香は……
………………お尻に自信あるんだろぅ?」
明日香「最低、死ね。……。ありがと、奈緒ちゃん」
こうして初の慰安旅行は終わっていくのだった。