親の転勤で学校が変わるのが嫌だった。
大学に入って、家を出て、その価値観が変わった。

今でも連絡を取る友達が多い。それは関係の輪を広げることだと考えるようになった。

でも、結局最後まで連絡先を交換しないで翡翠と別れた。

なんとなく、どこかで出会えると思っていた。

高校の友人と駅でばったり会って、翡翠の話が出た。住所まで知っていたので、驚くと、彼は曖昧に笑った。

「なんで知ってるの?」
「んー、それを生業にしてるから?」

それ以上は突っ込まれたくないみたいで、高校の時からその印象は変わらない。