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ドアを開けて教室の中へ足を踏み入れると、一瞬にして教室内が静かになった。


みんなの視線を痛いくらいに感じる。


明人君は自分の席がどこにあるのかわからないから、透に案内してもらっている。


あたしは呼吸まで苦しくなりそうな空間の中、自分の席へと向かった。


その時だった。


ガタンッと椅子を移動させて立ち上がる音が聞こえて来て、思わずビクッと肩を震えさせてしまう。


視線を向けると、そこには久美と清香の2人がいて、大股であたしの方へと足を進めて来る。


あたしは動くことができなくなり、その場に立ち尽くしてしまった。


すると2人はあたしの前まで来て立ち止まり、深く頭を下げたのだ。


「ごめんなさい!」


2人同時にそう言われ、あたしは唖然として口をポカンを開けてしまう。


「あたし、美紗の話を信用しなかった。美紗のサイトが乗っ取られてることも、あの悪口も、全部先生のせいだったなんて、思わなかった」


久美がそう言い、下唇を噛んだ。