そう言い、服についた砂を払いながら立ち上がった。


「そっか……」


自由なミッキーが羨ましくなる。


と、同時に昨日八つ当たりをしてしまった事を思い出した。


「ねぇ、ミッキー」


「なに?」


「昨日はごめんね。ミッキーはなにも悪くないのに八つ当たりしちゃって」


そう言うと、ミッキーはいつもの笑顔を浮かべてくれた。


「全然大丈夫だよ。俺、気にしないから」


そう言うミッキーは本当に何も気にしていない様子だ。


ホッとすると同時に、どこまでも優しいミッキーに胸が痛くなった。


「ねぇミッキー、聞いてくれる?」


あたしがそう言うと、ミッキーは小首を傾げて「なに?」と、聞いて来たのだった。