「本人は違うって言ってんだろ」


「はぁ? 透、あんたそんなこと信じてるの?」


久美が透を睨み付けてそう言った。


「本人の言葉を無視して暴力をふるうのはどうかと思って」


透はそう言うと、久美の手を離した。


勢いを失った久美はチッと軽く舌打ちをすると、清香と2人で教室へ戻って行ったのだった。