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あたしの家は赤い橋を渡って、20分ほど歩いた場所にある。


その付近にはもう一本古びた橋がかかっていて、家から学校まではそっちの橋を渡る方が近道だった。


「ただいまぁ」


玄関を開けてそう言うと、夕飯の香りが漂って来た。


すでにお父さんも帰ってきているようで、リビングからテレビの音が聞こえて来る。


「ご飯できてるから、着替えてらっしゃい」


お母さんのそんな声に返事をして、2階の自室へと向かった。


2階には3部屋あり、1部屋があたし、もう1部屋がお父さんの書斎、もう1部屋は空き部屋になっている。


あたしの部屋はあがって一番手前の部屋だ。


『美紗ルーム』とプレートのかかった部屋に入り、カバンを置くとホッとため息を吐き出した。


どうにか今日1日が終わった。


そんな安堵感が体中を包み込む。


スカートに入れて置いたスマホを確認してみると、友人たちからのメールが沢山入っていた。