そうこうする内に、私達がレスキュー活動をする時がやってきた。
 夏休みが始まって最初の日曜目。
 その日は、変わった天候の日だった。
 平野部では晴れているのに、山間部で未明にゲリラ豪雨が降った。
 夏休み最初の日曜日、しかも天気が良いとあって、親子ずれがこぞってレジャーへ
繰り出した。そこを、ゲリラ豪雨で増水した川の水が襲ったのだ。
 彼方此方で、増水した川の中洲に取り残される人々が続出した。
 
 TVのニュースが何か所かの現地映像を放映する。
 その中の一か所で、救助が進んでいない場所がある事が分かった。
 中州に取り残されているのは、課外学習にやって来たグループ。
 ボランティアの大人三人と子供七人。
 流れが速く、ボートの接近が出来ない。ロープを使っての救出も深みのため困難。
 近くに送電線があるため、ヘリでの救助も難しい。
 という状況だった。
 川の水かさは増え、取り残された中州の面積も見る間に減っていく。

「行こう。助けに」
 四人の意見は一致した。