足が鉛のように重たくなってきた頃、ようやく境内が見えていた。


ここは高い場所だからか、近所の人たちが集まって来て空を見上げている。


「あら、サユちゃんにサオちゃん!」


隣の家のおばちゃんがあたしたちを見つけて駆け寄って来た。


「おばさん……!」


「どうしたの、病院を抜け出して来たの!?」


「説明は後! 手伝って!」


あたしはそう言い、おばちゃんにお姉ちゃんの肩を支えてもらった。


「ごめんなさい。迷惑かけて」


お姉ちゃんが弱弱しい声でそう言う。


「星が爆発するまであと10分よ。見ないの?」


「あと10分!?」


もたもたしていられない。