本当の自分を出したくても出せない。本当の彼はきっと、アツくて、何ごとにも全力で取り組みたい、手を抜きたくない。そんな性格が見て取れる。
みんなに合わせようとしない私とは真逆だな。私の場合、無理して合わせるのをやめたから、今こうしてみんなから浮いた存在になってしまっている。
無理して合わせて、みんなと上手くいく。そういう選択を彼はきっとしたんだ。そして今、苦しんでいる。
なんだ。結局、どっちを選んでも悩んでたんだ。
見ず知らずの人だけど、ただの私の勝手な想像だけど。
頑張れ、私も同じように悩んでるよ、の思いを込めてイイねボタンを押そうとした。でも、やっぱりその手は簡単には動いてくれなかった。
イイねボタンを押すと、私が反応したことが相手にわかってしまう。もちろん私本人をそこから確定するのは難しいけど。それでもやっぱり、怖かった。
はぁ、と大きくため息を吐く。
「ねーちゃん!俺、ハーフタイムに風呂入るから先に入っといて」
弟の少し興奮した声が聞こえる。
わかったと返事をしてタブレットを閉じる。
ちょっと前までは、私のことをお姉ちゃんと呼び、自分のことも「そら」と名前で言っていた弟。今年になって急に背も伸びてきて、もう少しで追い越されそうだ。
どんどん成長していく彼はキラキラとしていて。家の中ですら劣等感を感じてしまう。まあ、空の成長は見た目だけだけど、中身はまだまだ子供だ。
「うおーっ!惜しいっ!」
空の雄叫びが部屋まで聞こえてくる。静かにしなさい!と注意するお母さんの声も。ほらね、全然成長してないじゃん。思わず笑みがこぼれる。
みんなに合わせようとしない私とは真逆だな。私の場合、無理して合わせるのをやめたから、今こうしてみんなから浮いた存在になってしまっている。
無理して合わせて、みんなと上手くいく。そういう選択を彼はきっとしたんだ。そして今、苦しんでいる。
なんだ。結局、どっちを選んでも悩んでたんだ。
見ず知らずの人だけど、ただの私の勝手な想像だけど。
頑張れ、私も同じように悩んでるよ、の思いを込めてイイねボタンを押そうとした。でも、やっぱりその手は簡単には動いてくれなかった。
イイねボタンを押すと、私が反応したことが相手にわかってしまう。もちろん私本人をそこから確定するのは難しいけど。それでもやっぱり、怖かった。
はぁ、と大きくため息を吐く。
「ねーちゃん!俺、ハーフタイムに風呂入るから先に入っといて」
弟の少し興奮した声が聞こえる。
わかったと返事をしてタブレットを閉じる。
ちょっと前までは、私のことをお姉ちゃんと呼び、自分のことも「そら」と名前で言っていた弟。今年になって急に背も伸びてきて、もう少しで追い越されそうだ。
どんどん成長していく彼はキラキラとしていて。家の中ですら劣等感を感じてしまう。まあ、空の成長は見た目だけだけど、中身はまだまだ子供だ。
「うおーっ!惜しいっ!」
空の雄叫びが部屋まで聞こえてくる。静かにしなさい!と注意するお母さんの声も。ほらね、全然成長してないじゃん。思わず笑みがこぼれる。