「……えー、それでは校長からのお言葉を──────」



長ったらしい入学式が終わりそれぞれの教室に戻る。僕は一組だった。





「澤谷(さわたに)~」
中学の友達の、松柴伊織(まつしば いおり)が肩を組んできた。ちなみに同じクラスだ。
「あぁ、伊織。おはよ」
「テンション低っ!まぁ仕方ねぇか。大好きな大好きなのぞみちゃんが離れちゃったんだもんなぁ~」
そう言いながらニヤニヤと気味の悪い顔をする伊織。