「当たったんだ……」

「あなたー? 今日は面接でしょー?」

リビングから妻の声が聞こえて来ても、幸太郎は返事ができなかった。

しばらくしわくちゃのレシートを見つめ、それからレシートのシワを丁寧に伸ばし始めた。

そして大切な家族写真と共に飾ると「面接の準備はできてるぞ」と、妻に声をかけながらリビングへと向かったのだった。