頷くと、妻は更に目を大きく見開き、そして輝かせ始めた。

「なによ、こんな才能があるなんて知らなかったじゃない」

「才能なんて……。こんなの、誰でも作れるよ」

「そうなの? だけどあたしには魔法みたいに見えるわよ?」

「それは言過ぎだな」

幸太郎は笑い声を上げた。

こんな風に妻と2人で笑うのは本当に久しぶりのような気がした。