タヌキのタエは正体がバレてしまったのではないかと、一瞬ヒヤリとする。

「タエちゃん人間でも動物でも関係ない。きっと、気持ちさえあればどんな隔たりだって乗り越える事ができるんじゃないかな?」

「え……そう、ですね」

「って言っても、タエちゃんは立派な人間だから、こんな事言っても仕方ないけどさ」

「そ、そんなことはないです!」

幸太郎はタエが悩んでいることを察して元気づけてくれているのだ。