☆☆

カランカランと心地よい音がしてタエは振り向いた。

入って来たのは常連客の1人大学生の友だった。

「ポスター貼り、手伝おうか?」

「外から見てたでしょ」

タエがそう言うと、友は少しだけ頬を赤らめて「偶然見えたんだよ」と、答えた。

外からずっとタエの様子を見ていたなんて知られたら、きっと気持ち悪がられてしまう。

そう思いながら、友はタエと変わってポスターを張りはじめた。