【死ぬ】

 【瀕死】

 【てか多分俺、既に死んでる】

 【絶命】

 4人のグループLINEに飛び交う【死】の文字。

 まさかの、4人同時にインフルエンザになってしまったのだ。撮影どころではない。

 【誰だ、俺に移したのは】

 そして始まる犯人捜し。

 【どうせ拓海が女からもらってきたんだろ】

 蒼ちゃんが拓海に妬み込みの疑いをかけた。

 【それで言うなら、マルオかもしれないじゃん】

 拓海がマルオ犯人説を提唱。

 【俺は拓海と違って彼女だけだし‼】

 マルオに思わぬ反撃をされる拓海。

 【拓海・どの女の仕業か分からないの巻】【拓海・ヤった女自体、どこの誰だか分からないの巻】

 蒼ちゃんと俺とでマルオに被せる。

 【俺をヤリチンに仕立て上げるな。つか、インフルは空気感染じゃ、バカが】

 槍玉に挙げられ、言い返す拓海。

 【知ってるよ】【常識じゃん】【何言ってんの?】

 しかし、マルオと蒼ちゃんと俺に一致団結され、

 【黙って寝とけよ‼ クソが‼】

 拓海はこの日、何を送っても既読スルーを決め込んだ。

 そんなこんなで、俺ら4人の中2の冬休みは床に伏せて終わった。