「うわー、マジか‼ おめでとう、マルオ‼」

 拓海がマルオの肩を抱く。

「先越されたー‼ 良かったなー、マルオ‼」

 俺もマルオに抱きついた。

「ありがとうねー」

 マルオが拓海と俺の肩に腕を回した。

「相手ってまさか、幼稚園から付き合ってるあの子?」

 拓海がマルオの顔を覗き込むと、

「……恥ずかしながら、そう」

 マルオが顔を真っ赤にしながらはにかんだ。

「何だよ、その純愛ー‼ まじかよー‼」

 俺にはないマルオの純情さに、悶絶。

「……俺、ずっと不安定だったじゃん? そんな俺を見捨てずにずっとそばにいてくれたんだ、彼女。大事にしたいな、大事にしなきゃなって思った」

 マルオからの溢れる愛に、

「だってよ、蒼ちゃん‼」

 堪らず拓海が蒼ちゃんの墓に話し掛けた。