「もちろん。マルオを焦らす気なんかないし」

 パソコン画面に表示される【送信しました】の文字に、マルオとの繋がりを感じてホッとする。

 暫くすると、マルオからの返信がきた。

【今は、読めない。読みたくないわけじゃないんだけど、辛いんだ。ごめんね】

 マルオからの短い文章に、

「謝る必要なんか全くないのにな」

 拓海が切なそうに唇を噛んだ。

「うん。何の問題もない」

 そっと拓海の背中を撫でると、拓海が少しだけ笑って俺の背中を撫で返した。

『大丈夫、大丈夫』と心の中で言い合いながら、いつか必ず岳海蒼丸を再開すると強く願う。



 そして月日は流れ、蒼ちゃんの七回忌がやってきた。