「さて、話はまとまったようだし、話を始めるか」
おじいちゃんは、私達を見渡してそう言った。三人はキラキラと目を輝かせおじいちゃんに向き直る。
「で、今回はどんな話?」
カナ君が待ちきれないとばかりに聞く。
「さっきも言った通り、魔法の話だ。で、ルナもいる事だし基本的な魔力の話から初めてみるかな」
うんうんと三人は頷く。私も一緒に頷いておく。
「魔法の元、魔力はどこから来るか覚えているかね?」
「はい! 地上からだよね! 台地の恵みなんだよね!」
まるで小学生のように手を上げ、ハル君は発言した。何か生き生きとしてる……。
「そうだ。魔力は地上からあふれ出している。但し我々人間は、その魔力をそのままでは使えない」
「え? じゃ、何かで変換して使っていたのか!?」
その事は知らなかったみたいで、カナ君は驚いて質問している。って、これ本当のお話し?
「そうだ。世界には精霊が存在し、そのモノ達が使う魔力に変えてくれている。……そうだな、光合成みたいな感じだと思えばわかりやすいかもな」
精霊! どんどんファンタジックな内容に……。いやすでにここに居る時点でそうだけど。
「精霊ですか。それはどのような? わたしくたちにも見えるモノなのでしょうか?」
「見えると思うぞ。どうだ?」
おじいちゃんがそういうと、スッと体から何かが出て来た!
それは女の子を形とっていて、背丈は大人の顔ぐらいで、体は透き通っていた。見た目は五つぐらいの女の子に見える。うっすらと光を放っているように見え、ふわふわと浮いている。
これが精霊?! って、本当にいたんだ!
「すげ~! 透き通ってるし!!」
「まあ、小さいのですね」
「おじいちゃんの体から出て来たけど、どうなってるの?!」
最後にハル君が驚いて言った言葉に私も頷く。まあ、透き通っているのだから通り抜け出来るんだろうけど……。
「私のマントの内側に隠れていただけだ。彼女は私のパートナーだ」
『はじめまして。パルミエです』
「「「しゃべったー!」」」
「お話もできるのですね」
話せると思っていなかったので私達は驚いた。知能もあるのね。
「で、パートナーって? 何のパートナー?」
カナ君がジッとパルミエちゃんを見ながら質問をする。
「精霊は元々は地上から出ている魔力が凝固したモノだと言われている。そしてそれが意思を持ったモノが精霊だ」
それって魔力そのモノって事なんだろうか?
「簡単に言うだな、精霊は魔力の塊という事だ。でだ、その塊を精霊塊《せいれいこん》と呼ぶ。最初は意思も何も持たずに魔力の変換を行っているだけだが、長い年月をかけ意思をを持つようになると精霊になる」
おぉ! ビンゴ。意思を持った魔力なんだ。すごいなぁ……。
「すごいですわね! 魔力が意思を持つなんて……」
「形も人間のように変化したって事だよね?」
「すげー」
「すごいだろう? この精霊が我々人間と契約を結ぶと放出する魔力を直接受けれるようになるって訳だ」
「じゃ、パルミエさんっておじいちゃんにだけ魔力を供給しているの?」
ハル君の質問におじいちゃんは頷く。
なるほど。精霊と契約してパートナーになると個人的に供給してくれるようになるってことね。そんな仕組みがあるなんて!
「あ、でも。そこら辺に精霊っているんだよね? それに精霊魂もあってパートナーになるメリットってある?」
よく考えればパートナーになる必要がないような……。
「私がいた世界では契約していなくても暮らしていけるな。まあ、魔法使いとして精霊に認めてもらったというところだろうか」
なるほど。精霊に認められたって事になるのか。それがどんな意味があるか知らないけど。
「だが、地球には精霊魂は見かけたが、精霊にはお目にかかった事はない」
なるほどと頷いていると、おじいちゃんは驚く事を言った! 精霊がいないですって! それってどういう事? あ、そう言えばこの前、ハル君がこの世界は魔力が少ないって言っていたっけ。少ないから精霊がいないって事?!
「え? なんで?」
「答えは定かではないが、考えられる事はいくつかある。一つは地球にある物質でアスファルトやコンクリートの類は、魔力を通さないようだ。その事から精霊はおろか、精霊魂さえ街の中にはいない」
ハル君が聞くと、おじいちゃんは神妙な顔つきで答えた。
魔力が少ない理由が、私達が作り出した物だったなんて!
これって森とかにしか魔力がないって事だよね?
「そして精霊がいない要因として、魔法使いがいない事があるかもしれない。いや、正確にはいなくなったからかな」
とおじいちゃんは続けた。
「それって。魔力があっても精霊が誕生しないって事?」
「それはわからないな」
私の質問に首を横に振って答えた。
「魔法使いがいなくなったっていうのはどういう事ですの?!」
「実はお前達に行った儀式は、魔法使いの血を目覚めさせる儀式だったのだ。星空《かなた》と陽翔《はると》は私の血を受け継いでいる。当然、目覚めるだろう。そしてマリアとルナ、お前達は生粋の地球人だ。つまり地球の人間にも魔法使いの血は流れていた事になる。その事からも魔法使いは存在していた事は確かだ。だがしかし、何らかの原因で魔法使いはいなくなり、精霊も一緒に消滅したと考えられる……」
おじいちゃんの話は壮大だった。
おじいちゃんは、私達を見渡してそう言った。三人はキラキラと目を輝かせおじいちゃんに向き直る。
「で、今回はどんな話?」
カナ君が待ちきれないとばかりに聞く。
「さっきも言った通り、魔法の話だ。で、ルナもいる事だし基本的な魔力の話から初めてみるかな」
うんうんと三人は頷く。私も一緒に頷いておく。
「魔法の元、魔力はどこから来るか覚えているかね?」
「はい! 地上からだよね! 台地の恵みなんだよね!」
まるで小学生のように手を上げ、ハル君は発言した。何か生き生きとしてる……。
「そうだ。魔力は地上からあふれ出している。但し我々人間は、その魔力をそのままでは使えない」
「え? じゃ、何かで変換して使っていたのか!?」
その事は知らなかったみたいで、カナ君は驚いて質問している。って、これ本当のお話し?
「そうだ。世界には精霊が存在し、そのモノ達が使う魔力に変えてくれている。……そうだな、光合成みたいな感じだと思えばわかりやすいかもな」
精霊! どんどんファンタジックな内容に……。いやすでにここに居る時点でそうだけど。
「精霊ですか。それはどのような? わたしくたちにも見えるモノなのでしょうか?」
「見えると思うぞ。どうだ?」
おじいちゃんがそういうと、スッと体から何かが出て来た!
それは女の子を形とっていて、背丈は大人の顔ぐらいで、体は透き通っていた。見た目は五つぐらいの女の子に見える。うっすらと光を放っているように見え、ふわふわと浮いている。
これが精霊?! って、本当にいたんだ!
「すげ~! 透き通ってるし!!」
「まあ、小さいのですね」
「おじいちゃんの体から出て来たけど、どうなってるの?!」
最後にハル君が驚いて言った言葉に私も頷く。まあ、透き通っているのだから通り抜け出来るんだろうけど……。
「私のマントの内側に隠れていただけだ。彼女は私のパートナーだ」
『はじめまして。パルミエです』
「「「しゃべったー!」」」
「お話もできるのですね」
話せると思っていなかったので私達は驚いた。知能もあるのね。
「で、パートナーって? 何のパートナー?」
カナ君がジッとパルミエちゃんを見ながら質問をする。
「精霊は元々は地上から出ている魔力が凝固したモノだと言われている。そしてそれが意思を持ったモノが精霊だ」
それって魔力そのモノって事なんだろうか?
「簡単に言うだな、精霊は魔力の塊という事だ。でだ、その塊を精霊塊《せいれいこん》と呼ぶ。最初は意思も何も持たずに魔力の変換を行っているだけだが、長い年月をかけ意思をを持つようになると精霊になる」
おぉ! ビンゴ。意思を持った魔力なんだ。すごいなぁ……。
「すごいですわね! 魔力が意思を持つなんて……」
「形も人間のように変化したって事だよね?」
「すげー」
「すごいだろう? この精霊が我々人間と契約を結ぶと放出する魔力を直接受けれるようになるって訳だ」
「じゃ、パルミエさんっておじいちゃんにだけ魔力を供給しているの?」
ハル君の質問におじいちゃんは頷く。
なるほど。精霊と契約してパートナーになると個人的に供給してくれるようになるってことね。そんな仕組みがあるなんて!
「あ、でも。そこら辺に精霊っているんだよね? それに精霊魂もあってパートナーになるメリットってある?」
よく考えればパートナーになる必要がないような……。
「私がいた世界では契約していなくても暮らしていけるな。まあ、魔法使いとして精霊に認めてもらったというところだろうか」
なるほど。精霊に認められたって事になるのか。それがどんな意味があるか知らないけど。
「だが、地球には精霊魂は見かけたが、精霊にはお目にかかった事はない」
なるほどと頷いていると、おじいちゃんは驚く事を言った! 精霊がいないですって! それってどういう事? あ、そう言えばこの前、ハル君がこの世界は魔力が少ないって言っていたっけ。少ないから精霊がいないって事?!
「え? なんで?」
「答えは定かではないが、考えられる事はいくつかある。一つは地球にある物質でアスファルトやコンクリートの類は、魔力を通さないようだ。その事から精霊はおろか、精霊魂さえ街の中にはいない」
ハル君が聞くと、おじいちゃんは神妙な顔つきで答えた。
魔力が少ない理由が、私達が作り出した物だったなんて!
これって森とかにしか魔力がないって事だよね?
「そして精霊がいない要因として、魔法使いがいない事があるかもしれない。いや、正確にはいなくなったからかな」
とおじいちゃんは続けた。
「それって。魔力があっても精霊が誕生しないって事?」
「それはわからないな」
私の質問に首を横に振って答えた。
「魔法使いがいなくなったっていうのはどういう事ですの?!」
「実はお前達に行った儀式は、魔法使いの血を目覚めさせる儀式だったのだ。星空《かなた》と陽翔《はると》は私の血を受け継いでいる。当然、目覚めるだろう。そしてマリアとルナ、お前達は生粋の地球人だ。つまり地球の人間にも魔法使いの血は流れていた事になる。その事からも魔法使いは存在していた事は確かだ。だがしかし、何らかの原因で魔法使いはいなくなり、精霊も一緒に消滅したと考えられる……」
おじいちゃんの話は壮大だった。